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SakuRambo_sonさんのガールズフランティッククランの長文感想

ユーザー
SakuRambo_son
ゲーム
ガールズフランティッククラン
ブランド
戯画
得点
99
参照数
2989

一言コメント

明るく楽しいキャラゲー。戦闘は大味なレトロゲー風。レベル上げはしなくてもお祈りすればギリッギリなんとかなる。長文感想は前半が攻略情報、後半がネタバレあり(ほとんどないけど)のADV感想なので、プレイ中の人も良かったら前半どうぞ。

長文感想

ぬるい空気感が僕好みで非常に楽しかった。
個性的な変人ヒロインとノリの良い主人公によるコメディは十数年前のラノベを思い出させる。
戦闘システムはレトロゲームのような大味さゆえにやりごたえのある仕上がりになっており、難しいクエストには何度も悪態をついたものの、その分勝利後の達成感は格別であった。後半かなり厳しかったが、なんとかクエスト周回なしで乗り切ったぜ。





前半はゲームシステムについての評価と、ついでに攻略情報。
批評サイトなのに攻略サイトみたいにしてしまって申し訳ない……。

※すべてレベル上げ・素材集めなしでの評価なので、ちゃんとそれらをやると各種ステータスの価値とか戦闘の立ち回りとか変わってくるかもしれません。





○ステータス

STR、VIT、AGI、INT、LUKの基礎5種と、それらとレベルと装備から算出されるHP、攻撃力、防御力、行動力の実ステータス。
基礎5種はレベルによって上昇するほか、レベル+4のボーナスポイントを振り分けて任意にカスタマイズ可能。

追記:各種スキルによる上昇量は1.5倍である模様。



・HP
基礎値+VIT/2。
高くないとあっさり死ぬので重要だが、高かろうが数の暴力による集中攻撃で普通に死ぬ。
上げる手段には乏しい。困ったらレベル上げ。

・攻撃力
基礎値+(STRorINT)/2+装備攻撃力。
少しでも早く敵を倒さないと数の暴力で嬲り殺されるため、重要。
主に武器と戦闘中の支援で上げる。もちろんレベル上げも有効。

・防御力
基礎値+VIT/2+装備防御力。
敵の猛攻に耐えるために重要……かと思えるが、敵の火力が高すぎてあまり実感できない。
さすがに捨てると即死するので防具はちゃんと買っておきたいが、支援や奥義による影響は小さい気がする。HPの方が大事。そして配置の方がもっと大事。

・行動力
基礎値+AGI/2(+装備行動力)。
速度。これが低いと数の暴力がさらにヤバくなるので、超重要。
クエストによっては行動力で上回られている敵に先制で集中攻撃され、1行動もしないまま味方が死ぬことも。
とはいえ、どれだけ高くても連続で2回行動したりするほどの影響力はなく、ほんの1手先に動けるぐらい。その1手が遅れると壊滅しかねないから超重要なのだが。
一部装備で上げることもできるが、基本はレベルとAGI、それから戦闘中の支援。特に支援はウェーブ跨ぎ時に活躍する。



このとおり、実ステータスはどれも軽視できないぐらいのけっこう良いバランスになっている。
特に、この手のゲームシステムでありがちな、行動力を上げまくって一方的に行動し続ければいいようなバランスになっていないのは絶妙な塩梅。
防御力は高すぎる敵の攻撃力に追いついてない感はあるが、それでも上げないとすぐ死ぬ。



・STR
STR/2がエーコ、トワ、キキの攻撃力に加算される他、全キャラの奥義ゲージ上昇率に影響。
攻撃力については後述するが価値は薄いと思われる。
奥義ゲージについても実感できるほど劇的な変化はない。強力な支援や奥義を少しでも早く多く使うには上げる意義もあるが、行動力を高めた方がいいように思う。

・VIT
VIT/2が防御力とHPに加算される。
後述するが価値は薄いと思われる。2つの能力に直結するため、実ステータスだけを考えるならSTRよりも価値は大きい。

・AGI
AGI/2が行動力に加算される。
後述するように他と同様影響は小さいが、行動力は少しでも高めておきたいので、個人的にはここに振るのを推奨。自分は最終的にここに全振りだった。

・INT
INT/2がスイカ、ミナミの攻撃力に加算される。
攻撃力については後述するが価値は薄いと思われる。

★回復の効果量には影響しない!
回復能力にも影響すると書いてあるが、試しに無振りと極振りで比較してみたところ回復量は1たりとも変化しなかったので、設定ミスの可能性がある。

・LUK
ドロップ率とクリティカルに影響。被クリティカルに影響するかは不明。
クリティカル時のダメージ倍率は良く、クリティカルが入るか入らないかで勝敗が決する場面がちょくちょくあった。が、ステータスが実際どのぐらいクリティカル率を上げているのかがわからないため、ここに振るのは博打気味。それでもダメージが微増しかしない他ステータスよりはマシと考えるなら、攻撃能力を求める場合に振る選択肢の一つ。
ドロップについては、まずは勝たないとドロップもクソもないし、上げなくても素材はちゃんと落ちる。楽勝できるクエストで素材集めをするなら極振りしておくとお得かもしれない。



LUK以外の基礎ステータスは、全て実ステータスに直結する(STRとINTはキャラによってどちらかのみ)。
その加算値はいずれも基礎ステータス/2。小数以下は切り捨てのため、該当ステータスは偶数になるように振り分けるといい。

さて、これが実ステータスにどのぐらいの影響があるのかというと、たとえばレベル40(個別ルート攻略あたり)では、振り分けられるボーナスポイントは44である。つまり、極振りでも実ステータスへの影響は22。
ではそのレベルでの実ステータス(振り分け分加算前)はというと、装備分含めて300〜400前後(HPは700〜800前後)であり、極振りしても1割にすら満たない。
実際戦闘時のダメージも3桁なのに対して10程度しか変化が見られず、実ステータス目的での振り分けは意義が薄い。

よって、ボーナスポイントは実ステータスよりもその他の効果を期待しての振り分けがいい……と考えても、やはりそれらも実感できるほどの変化はない。
影響は小さいが、「どこに振り分けたらマシか」で決めた場合、AGIが最もマシではないかと思う。

実ステータスがどれも疎かにできない良いバランスだったのに対し、基礎5種はこのように「どれも疎かにできないのだが上げたところで対して変わらない」という気休めのようなものになってしまっているのが惜しい。ちゃんと影響量さえ大きければ、どれも上げたくなるゲームバランスにはなっている。





○装備・素材

お金と素材を消費して装備を作る、ごく一般的なシステム。
足りなくなるのはお金より素材。素材集めをすればレベル上げにもなるので、戦力を上げたければとりあえず強い装備を作ることを目標にするといい。

しかし、素材集めは作業感が強いらしく、多くのプレイヤーが辟易していたようである。
クエスト前後のストーリーが飛ばせず(通常のスキップは可能)、オート戦闘や高速化、モーションスキップなども無い点が周回における問題点。毎回手作業で何度も同じクエストに挑むのはなかなかに辛いものがあるだろう。終盤のクエストは難易度やウェーブ数も増えてくるため、一戦闘にかかる労力や時間も嵩んでくる。そうなるとほんの数秒ストーリーをスキップするだけの動作を煩わしく感じても仕方がない。

クエストを周回せず一回ずつのクリアでも、十分戦っていけるぐらいには装備を作れる。が、その場合各個別ルートで追加される強力な装備は素材が足りずほとんど作れない。
それでもなんとかクリアはできるので、素材集めが必須というわけではない。素材集めが苦痛という人は、まずは現状の装備やレベルでのクリアを目指してみてもいいかもしれない。
ただ、試行錯誤しながら負けては挑んでの繰り返しを何度も何度もするよりは、多少は素材集めをした方が早くて楽に違いないと思ったが。せめて降参で即戦闘終了できればなぁ。



装備は武器、防具、アクセサリの3分類。
武器は種類ごとに各キャラクター専用、防具とアクセサリは全キャラクター共通。
武器と防具は一つずつ装備可能で、何も装備しないことは不可能。
アクセサリはレベルにより最大4つまで装備可能で、一つも装備しないことも可能。

・武器
攻撃力が上がる。
上昇値は高いもので200を超えるため、当然基礎ステータスよりも遥かに影響が大きい。
物によっては基礎ステータスも増減するが、基礎ステータスは影響が小さいため、基本的には効果や攻撃力を重視すべし。優先度は、攻撃範囲>攻撃力>その他効果>基礎ステータス。
効果はほとんどはただの単体攻撃(効果なし)で、一部の武器は特殊な攻撃範囲などを持つ。
「横or縦一列攻撃」が単純に強力なのでオススメ。1体ごとのダメージは減るが、全体としてはかなりの総ダメージになるので、攻撃力よりも優先してよい。
「複数回攻撃」は手前のランダムな敵2体に攻撃するもので、やや扱いづらい。
「押し出し攻撃」は横に1マス押し出して敵の配置を変えられるため、うまく使えば縦列攻撃のサポートになる。単に被ダメージを減らすことにも繋がる(詳細は「配置」の項で)。

追記:一列攻撃は倒しきれないと敵の奥義ゲージを溜めることになるという側面も。ボス単体にしっかりダメージ与えるためには攻撃力を重視して武器買うのもありだった。

ちなみに、一つだけ「弾き飛ばし付与」なる説明が書かれた武器があるが、押し出し効果などはない様子。おそらく説明文のミスだと思われる。

・防具
 防御力が上がる。
上昇値は高いもので200を超えるため、当然基礎ステータスよりも遥かに影響が大きい。
物によっては基礎ステータスも増減するが、基礎ステータスは影響が小さいため、基本的には防御力を重視すべし。
防御力以外では、AGIではなく行動力を直接増加させる獣人服がオススメ。
問題になることは少ないが、防具は装備をはずせないため、人数分ちょうどの防具しかないとキャラクター間でつけかえることができない。布の服1枚だけとっておくと役立つ場面もあるかもしれない。

・アクセサリ
すべて基礎ステータスにしか影響しないため、攻撃力・防御力を直接上げられる武器・防具より優先度が低い。
作成に必要なお金や素材が少ないわけでもないので、足りないときは後回しにしよう。

追記:アクセサリを一切買わないで2周目をプレイしたらその分の武器・防具で遥かに楽に攻略できたので、後回しどころか買わなくていいかも。本当にお金や素材の使い途がなくなったら買ってもいい、ぐらい。
(ただし、2周目故の経験で攻略が楽になった可能性、2周目はCS版だったのでPC版から何らかのバランス調整があった可能性も否定はできない)




○支援・奥義

奥義ゲージを消費して発動する、いわゆるスキルや必殺技。
支援は各キャラ4つずつ習得するが、戦闘中に使えるのは事前に設定した1つのみ。
奥義は各キャラ1つのみで、奥義ゲージを100全部消費する。ちなみに敵は50しか消費しない。ずるい。
奥義ゲージはターン経過、被弾によって溜まっていく。ターン経過との判別が難しいため、攻撃や支援によっても溜まるかは未検証。STRの高さで上昇率が変わる。

奥義ゲージの管理がこのゲームにおいて最も重要と言ってもよい。
支援の発動タイミングを考えることはもちろん、敵のゲージにも気を配らないと奥義で簡単に全滅に追い込まれる。あえて攻撃せず支援を吐かせたり、50以上溜まったら総攻撃をしかけて殺られる前に殺ったりしないといけないので、特にボスの奥義ゲージには注意すること。

各支援・奥義の使用感はキャラクターの項にて。





○戦闘システム

・ウェイトタイムシステム
速度によって行動順が決まる戦闘システム。最近のRPGや、アプリゲー、ブラウザゲーなんかでもよく見るアレである。
行動力の項で述べたように、どれだけ行動力が高くても一方的に行動し続けるようなことはない(少なくともレベル上げなしでは)。

基本的に敵の方が行動力が高いため、先手を取られがち。そして運悪く初手から集中攻撃されると一度も行動することなく味方が死ぬ。
数の暴力で襲いくる敵に対しこちらが一人でも死んでしまったら、もう対抗できず敗北は必至。こればかりはお祈りしかない。
また、初撃を凌いでこちらの行動順になってもまずは回復による立て直しが必要であり、スイカが攻撃を受けていない(=奥義ゲージが溜まっていない)状態だと回復もできないままもう一度総攻撃を受けて全滅する。クソ運ゲー。
この最初1、2周ぐらいの敵の行動さえ耐えれば安定してくる。回復最優先で各個撃破していこう。



・ウェーブ
状態を引き継いでの連戦。
最大4ウェーブで、数はクエスト選択時に確認できる。
引き継ぐのは、「HP」「奥義ゲージ」「能力上昇」「配置」。
行動順は一度リセットされるため、前述の先手総攻撃が毎ウェーブ襲い来る。これに対抗するために、高難度クエストではウェーブ跨ぎ時に行動力上昇をかけておくのはほぼ必須。先に一体でも落とすことができれば数の暴力が和らぐ。
数を減らしやすいように攻撃力上昇をかけておくのもいいし、減らすまで耐えるために防御力上昇をかけておくのも多少ではあるが有効。
言うまでもないが、HPが減った状態で次ウェーブに臨むのはもってのほかである。
奥義ゲージもできるだけ溜めておきたい。

手間はかかるが、各ウェーブで敵を一体だけ残して延々移動と回復を繰り返すことで、安全にゲージを溜めることができる。
全員満タンになったら能力値上昇をかけて残した敵を倒そう(配置を整えるのは忘れずに)。
ボスウェーブの前には面倒でも必ずやっておくことをオススメする。



・配置
超重要要素。
敵味方それぞれ縦3×横4のマス内に配置される。
味方の配置は出撃前に調整可能で、また戦闘中に移動もできる。
敵AIの攻撃対象は特に配置に関係ないようで、後衛でもガンガン狙ってくる。もしかしたら前衛の方が狙われやすいのかもしれないが、実感はできない程度。

てきとーにやってると列攻撃にしか関係ないように思えるが、実は被ダメージ与ダメージに大きく影響する(※例外あり)。
実はも何も公式サイトでは紹介されているのだが、如何せん単純なゲームシステムなだけにわざわざ公式サイトのシステム紹介なんて見ないので、中盤まで気がつかなかった。
きっと同様に気がつかず、勝てない勝てないとレベル上げに走った人も多いのではなかろうか。ちゃんと見ていれば、防御力の低い後列のミナミよりも防御力の高い前列のトワの方が遥かに大きなダメージを受けているのは明らかなんだけどね。

前にいればいるほど与ダメージも被ダメージも上がり(※)、後ろにいればその逆。
前2マスと後ろ2マスでは倍近くダメージが違うので、配置を考えるか考えないかで難易度も激変する。というか前衛はマジですぐ溶ける。

与ダメージを考えると下がりすぎたくもないが、前にいると攻撃する前にあっさり沈みかねない。
堅実にいくなら、全員後ろ2マス以内に配置するとかなり安定する。その分撃破にも時間がかかるが、負けてやり直すよりはいいだろう。しっかり前に出て戦うというのであれば、先制事故で誰か死ぬ覚悟はしておいた方がいい。
状態を整えてかかれる2ウェーブ目以降は、前に配置しても生き延びやすい。
特にこちらの先制で数を減らしたい場合には、与ダメージ意識で前に出るといいだろう。

後衛固めは縦列攻撃が直撃することには注意。
いくら被ダメージが少ないとはいえ、一度に3人攻撃されるのは痛手。
雑魚モンスターには範囲攻撃使いは少ないが、ボス(特に終盤)はガンガン使ってくる。

敵も後ろにいるほど火力が下がるので、押し出し武器は被ダメージ軽減に使える。敵の攻撃までに倒しきれない時は1マス押しておくといい。

※後衛は与ダメージが減ると書いたが、魔法攻撃などはこの限りではないようで、後衛からでもしっかりとダメージを与えることができる。武器の説明を見るに味方ではミナミだけ。逆に敵の魔法使いや弓使いは後衛固めが通じないので注意。後ろに居座っているのでダメージが通りにくいが、できれば優先して倒したい。





○キャラクター

5人それぞれに異なった特長があり、誰が欠けても厳しい。
強いていえば、スイカ>キキ(オールヒール習得後)>ミナミ>キキ(オールヒール習得前)>エーコ>トワの順で重要度が下がる。
どうしても全員の回復が間に合わないときは、要らない子から切り捨てていく覚悟も必要。

出撃人数はメインクエストが5人、ヒロインクエストが3人。メンバーが揃うまではそれより少ないときもある。
5人のバランスがとれているのでメインクエストはそれなりに安定する一方、バランスの崩れるヒロインクエストは高難度。人数が少ないのを考慮してかウェーブ数はほとんど1。そしてウェーブが少ない分一度に出てくる敵が多めになっている。

違うそうじゃない。

ウェーブ跨ぎ前に準備をしておけば万全の状態で戦えるから、複数ウェーブであることは難易度の向上には繋がらない。むしろ能力値上昇をかけたり奥義ゲージを溜めたりして2ウェーブ目以降は楽になる。
キツいのは1ウェーブ内で多くの敵が出現し、その数の暴力で蹂躙されることなのである。
ヒロインクエストでは、3人という普段より少ない人数で、いつもよりも多い敵を相手にしなければならない。
さらに、3人の内一人は固定。スイカは必須キャラなので、他ヒロインのクエストでは選べるのは実質1人。だいたい上の優先順で選ぶことになるが、ミナミかキキのどちらかが欠けると苦戦しがち。
さらにさらに、敵には初めからボスが居ることもある。メインクエストのようにボス戦前のウェーブで準備を整えることもできず、いきなりボスの猛攻に曝される。
こちらの行動前に潰されるため、配置検討は熟慮すべし。どう配置してもまず的が少ないため集中攻撃される確率が高く、何もできないで詰むこともしばしば。最終的にはお祈りしかない。

これ以上難しくする方法がないぐらい難しくなっていると思うので、サブクエストだからと侮らず心してかかろう。

個別ルートの攻略難易度は、5章のクエスト選択画面の上から下に向けて上がっていく。
以下、具体的な難易度(レベル上げ・素材集めなしでの評価)

エーコ、スイカルート→1ルート目でも十分攻略可能。
ミナミルート→1ルート目だと厳しそうだが、2ルート目以降なら十分攻略可能。ボス敵の火力が高いので殺られる前に殺れ。
トワ、キキルート→最低でも3ルート目以降でないと厳しい。2、3回攻撃を受けただけで死ぬ。



さて、ではキャラクター解説を。

・エーコ
行動力と攻撃力の高いアタッカー暗殺者。一方耐久力は紙。攻撃力を活かすために前に出すと即死する。防具は優先して回したい。

とりあえずAGI極振りでも問題ないが、既に十分高いので他に振るのもあり。
火力を求めるならSTRかLUK、紙耐久を少しでも補いたいならVIT。
INTは無意味。

支援は最終的にはクイックブーストをオススメ。ウェーブの項で述べたようにウェーブ開始時の行動力は生死に関わる。
クイックブースト習得までは、クイックステップが無難か。
パワーチャージも強くはあるが、キキの支援でまとめて強化した方が高効率。
応急手当は気休めにしかならず攻撃した方がマシ。

奥義はランダム性が高く不安定だが、火力はそれなり。手前から攻撃するため、奥のボスは狙えない。
クイックブーストが強力なのはウェーブ跨ぎ時なので、それ以外のときにはゲージを奥義に回してもいいだろう。



・スイカ
最重要キャラ。彼女がいないとどうにもならないヒーラー聖女。3人のクエストでも彼女だけは必須。
キキのオールヒール習得まではまともな回復を行えるのは彼女のみ。
こちらは2周分の敵の攻撃に耐えられないため、彼女が毎ターンヒールし続けないと負ける。回復をせず殺られる前に殺ることができるのは序盤のみである。
与ダメージは配置に依存するが、ほとんど回復しかしないため後衛でも問題なし。
攻撃力も必要なく武器は基礎ステータス優先でいいと思われるが、実は回復量も攻撃力に依存していたりするかもしれない。未検証。
地味に耐久力が高く、後衛に配置されることもありかなり堅い。防具は後回しでもいいだろう。

回復を少しでも多く行いたいので、AGI極振りを強く推奨。
奥義での全回復が必要ならSTRもありだが、攻撃力に反映されないので少しもったいなくも感じる(ほとんど攻撃することはないが)。毎ターン奥義ゲージを消費するため、ゲージ上昇の恩恵自体はかなり大きい。
VITは十分な耐久があるので不要、INT、LUKは攻撃しないので無意味。

支援はヒール一択。
他の支援も強力ではありそうなのだが、唯一の回復手段を失うわけにはいかない。キキがオールヒールを習得すれば唯一ではなくなるが、その頃には敵の攻撃が激しくなっているためヒールもオールヒールも必須。
レベル上げをしていれば他の選択肢もあるかもしれない。

奥義は全体回復であり、回復量が非常に多いため実質完全回復である。
ボスの範囲攻撃などを喰らいそうor喰らったときの最後の砦だが、奥義ゲージを全て消費するため直後にヒールができない。せっかく奥義で立て直したのにその後スイカが被弾せず回復できないまま壊滅……というのはよくあるため、緊急時以外はなんとか使わずに保たせたい。



・ミナミ
攻撃能力の非常に高い魔導士。
後衛からでもダメージを損なうことなく攻撃できるのが最大の長所。
優秀な範囲攻撃武器があるため、店に並んだら早めに買い与えたい。
耐久力は最も低いが、後衛ゆえ被ダメージが少なく、前に出ているときのトワより死ににくかったりする。

行動力が低めでせっかくの強力な攻撃をなかなか撃てないので、AGI振りを推奨。
INTやLUKで一撃の火力を高めるのも悪くない。
奥義を早く撃ちたいならSTRもありだが、攻撃力に反映されないので少しもったいない。
紙耐久を補うVITもなくはないが、後衛なので振らなくてもけっこう耐える。後衛でも容赦なく削ってくるボス敵を意識するなら。

支援はジェネレイトかフルアタックアップがオススメ。
一番強いのは当然フルアタックアップ。キキが終盤オールヒールに切り替えると勇者の伝令・攻を使えなくなるため、その代替の攻撃力上昇手段として重宝する。
しかしゲージ消費が重く強力な奥義を使いづらくなるため、奥義を使いたいならジェネレイト。強力なアタッカーである自身を強化するだけでも意味は大きい。

★アタックアップは攻撃力ではなく防御力が上昇する!
アタックアップは消費ゲージが同じで対象が増えるジェネレイトの完全上位互換に見えるが、設定ミスにより実際に上昇しているのは防御力である。防御力は攻撃力に比べると上げる重要度が低く、上げるにしてもトワに任せればいい。

応急手当は気休めにしかならず攻撃した方がマシ。

奥義は非常に強力で、ボス戦では切り札になる。
フルアタックアップとどちらを使うかが悩ましい。キキよりは奥義ゲージが空になるデメリットが小さいため撃ちやすい。
フルアタックアップ習得まではとりあえず溜めて並んだ敵にぶっ放すと気持ちがいい。



・トワ
耐久力に優れた騎士……なのだが、前衛に置くと配置補正でミナミより脆いことも。敵の火力が高すぎるため集中攻撃を受けるとあっさり沈む。
また、前衛に攻撃が集まりやすかったりはしないので、会話中にあるような「攻撃を引き受ける」いわゆるタンクの仕事はまったくできない。
1/5の確率で被弾を分担できるからいるに越したことはないし、回復の頻度が低く済むため耐久力も無駄ではない。
自身の行動時には攻撃ぐらいしかできることがないので、せめて武器ぐらいは強いものを買ってあげよう。

振るところがないので、とりあえずAGI極振りでいいと思う。味方で最低の行動力を補える。
長所である耐久力を高めるVIT、物足りない攻撃力を高めるSTRやLUKもなくはないのだが、如何せん上昇量が小さい。
INTは無意味。

支援は単体のものばかりで効率が悪い。防御力は重要度が低く奥義でも上げられるため、それ以外か。奥義があまり強くないため、ゲージ消費への躊躇いは少ない。
ヒールは気休め程度だが、誰にでも使えることから応急手当よりは優秀。ウェーブ跨ぎ前の回復作業を少し早めることができる。
進軍の構えなら自身の攻撃力を改善可能。躊躇いなく使えるのがいい。ただし他キャラで全体の攻撃力をまとめて上昇させるなら必要ない。

奥義は全体の防御力上昇。
敵の火力が高すぎて防御力を高めてもどうにもならないことは何度も述べたとおりである。とりあえずで使って気持ちダメージを和らげる奥義。
支援もあまり強力ではないため、奥義ゲージ全消費のデメリットは小さい。
何気に効果時間が他の能力値上昇に比べて非常に長く、長いこと残り続けてくれる点はさすがは奥義といったところ。

トワが弱いと言うより、全体的にゲームシステムに愛されず不遇になった感が強い。
ポテンシャルは高いのに残念な性格が能力値にも表れたのだろうか。



・キキ
支援寄り万能型勇者。
はじめは耐久力が低くどうにも頼りないが、成長するとトワに次ぐほどの堅さに。攻撃力もけっこう高い。

オールヒールを少しでも早く回したいため、AGI振りを推奨。
支援がどれも強力なため、STRで奥義ゲージを溜めるのもあり。スイカと違って攻撃力も上がる。
攻撃面はLUKでも強化できるが、奥義ゲージのことを考えるとSTRの方がいいか。
耐久力が低いうちはVITで補うのも悪くないが、耐久力が上がったら他に振りたい。
INTは無意味。

支援はどれも優秀で迷うが、最終的にはオールヒールにするしかないと思われる。敵の攻撃が激化する終盤ではスイカだけでは回復が追いつかず、スイカ以外のまともな回復手段はこれしかない。
それまでは勇者の伝令・攻が非常に強力。3人のクエストでも活躍する。
防の方も悪くないが、攻よりは優先度が低い。
応急手当は気休めにしかならず攻撃した方がマシ。

奥義はミナミにも劣らず強力。単体へのダメージで言えばミナミ以上。
ただし、キキは支援も非常に優秀なので、奥義ゲージ全消費のデメリットが大きい。特にオールヒール習得後は、攻撃よりも回復を優先した方がいい場面が増えてくる。消費10でヒールを使えるスイカと違いオールヒールは30も必要とするため、一度0になると再使用までが遠い。





○その他
RPGにありがちな「回避」がない点は素晴らしいと思う。運ゲーお祈り要素がけっこうあるので、これに命中の不安定が加わっていたらと思うとぞっとする。





難易度やステータスの設定がかなり大味だが、レトロゲームのようでそれはそれで楽しい。
ステータスや配置や支援などは、それぞれ一長一短であるため最適解がないなど、プレイングの幅も広い。実際、他のプレイヤーを見るとSTR振り派やVIT振り派などAGI振り以外の解を見出した人がいて、プレイングの個性を引き出せているんじゃないかなと。
レベル上げ・素材集めをしないとギリギリの戦いになるゲームバランスは絶妙。それをしないでクリアした感想としては、十分やりごたえがあるし試行錯誤する余地もある良いRPG。いや、開幕お祈り運ゲーは普通にクソだったわちょっと持ち上げすぎたかもしれない。
説明の表記と実際の効果が違ったりというミスが多いのは気になった。

ちなみにクエストの周回なしで最終的なレベルは43〜44だったので、そこが最低値かと。(メンバー選択によって若干変わり得る)




後半はADVとしての感想。ネタバレはほとんどないけど気にするなら注意。



どこかネジの外れた個性的なキャラクターたちと、ツッコミ役だがノリが良い主人公とでの掛け合いが楽しい。
マイルドな暴力ヒロインにぞんざいに扱われる主人公という構図は、十数年前のラノベのそれに近い。それを見て育った身にはぶっ刺さった。



短いストーリーをいくつも見ていく形式なので、作品全体としての盛り上がりには欠ける。最後までギャグを主体としたシナリオなので、熱い展開などはなし。ぬるくゆる〜くみんなでワイワイしながらゲームをするエロゲ。
雰囲気が楽しくてそれはそれでいいのだが、さすがに5章ラストと6章の展開が全員同じなのはいただけない。テキストが同じ部分もスキップ不可。トワは何回物置を奪われればいいんだい。
思わせぶりに語られる「識木」のことがちゃんと回収されなかった気がするし、二条家のことも掘り下げられないし、シナリオ面は正直あまりよろしくない。
個性的なキャラクターとワイワイドタバタすることだけを考えてプレイすべし。



優等生に見えて先生のお世話をすることにかけてはゲロ重なスイカがかわいい。
性格重い娘好き。おっぱいも重そう。前掛けの横から手を入れて支えてあげたい。一番「先生」として接してくれている気がするのも嬉しい。
学園祭のゴスロリCGがとってもかわいいので、コスHが無かったのが悔やまれる。パイズリもない。というかおっぱいに甘えられるシーンがない。せっかくの甘やかし聖女なのに〜。
バザーデートのシーンが好きです。ヒールパンチ!

残念系ポンコツお嬢様のトワもかわいい。
立ち絵の表情が飛び抜けて豊かで、普段の笑顔はもちろん、目を見開いて驚いたり不満そうに口をへの字に曲げてみたり、いろんな顔を見せてくれる楽しい娘。
おっぱいをばるんばるん揺らしてチアリーディングをするCGがとってもかわいいので、コスHが無かったのが悔やまれる。
獣比べのシーンが好きですわ。
いつか一緒に立食パーティーしようね。

おっとりロリ巨乳のミナミもかわいい。
間延びしたマイペースな喋り方が微笑ましい。お口が小さいところもかわいい。ちょっとワガママなところも含め、娘のように愛してあげたくなる子だった。
ダンシング玉入れのシーンが好き〜。謎競技だけど精一杯がんばっててかわいいのでコスHが無かったのが悔やまれる。

エーコママは危険人物すぎたけど、危険な行動の中にデレデレなところがちら見えしててかわいい。
こちらももっとおっぱいに甘えられるシーンがほしかった。
水浴びのシーンがむっちむちで好き。

おバカ妹のキキはおっぱいが小さい。
ライラさんの娘であるため個別ルートが他ヒロインよりは重要な内容だが、おっぱいが小さい。
重要と言っても大した話でもない。おっぱいが小さい。

サブヒロインも魅力的で、しかもHシーンがあるのが素晴らしい。
特に受付嬢ちゃんの垂れ乳を揉めたのが最高だった。
浮き乳首ギャルのメイとは制服でもHしたかったな〜。

基本的にエロゲに男キャラは要らない派なのだが、本作は男キャラもいい動きをするやつばかりで楽しかった。
先生お気に入りのキリンジくんは僕もお気に入りである。先生が一番最初に心を許したの、キリンジ説ある。メインヒロイン。後半出番が減るので悲しい。



ガルフラがめちゃくちゃ楽しかった大きな理由は、主人公にもある。
ツッコミ役ではあるがそのツッコミのノリがいいため、ヒロインたちとワイワイ盛り上がったテンションが下がらない。
〇〇だけどな!とか、でも〇〇だぜ!とか、モノローグで自虐的にオチをつけていくのも好き。
変人狂人ばかりに囲まれながらも、常に明るく前向きで全力で楽しんでいるので、見ていて気持ちがいい。

また、臨時雇用でありながら「先生」としても立派。
ヒロインたちの暴走でいつもいつもひどい目に遭う彼だが、「やりたいことを思いっきりやらせてあげたい」という考えで、暴走をも応援するのである(さすがに嗜めながらではあるが)。特に、自分のやりたいことがなかったスイカを導いたところなど、先生として一流と言っていい。教育者の鑑。「先生」は彼にぴったりのロールである。
彼自身プロゲーマーの夢を諦めたからこそ、夢見る子どもたちを応援したかったのかもしれない。
一緒になって全力で遊んでくれて、やりたいことを心から応援してくれて、自分の先生がこんな人だったら最高だよなぁ……。



モンスターも声かわいかったりして地味に好き。
特に虫モンスターの声がやたらかわいい。
ワニゴンもかわいいけど火力も耐久も高いのやめて。



おっぱいぽよぽよばいんばい〜んでCGは素晴らしいが、Hシーンはどれも短め。特にスイカ、トワは短く感じた。
本番が多くプレイ内容の幅が狭いこともあり、エロは少し物足りない。





魅力的なキャラクターばかりで明るく楽しく、「キャラゲー」としてかなりおもしろかった。シナリオの盛り上がりは弱いけど。
ゲーム部分も、もちろんそこが主体の本家RPGには遠く及ばないものの、それなりに考えながらプレイできて楽しかった。難易度大味なレトロゲーとかシステムが単純に見えて意外と奥深いアプリ・ブラウザゲーとか、そういうゲームを普段やる人は楽しめるんじゃないかと思う。





うわーん、戯画解散しないでおくれよ〜。