主人公の人生がよく描かれている名作
かわいいヒロイン、気になる展開、しつこくなくおもしろいギャグ、好感の持てる主人公、綺麗な音楽と全体的に高水準。
なかなか主人公に想いを伝えられないツンデレな彩音がただただかわいい。告白シーンやキスシーンがCGも相まってグッっっとくる。
ただ彩音ルートの急に素人がプロの代わりに歌って大成功しちまう展開は流石にご都合主義がすぎる。音楽科とかならまだしもカラオケ好きなだけの元服飾科だし。
あとHシーンで巨乳設定もっと活かしてほしかった。
王道先輩キャラの凛花、かわいい後輩のゆいもかわいい。
星奏はいろいろと振り回しすぎではあるが、日常シーンでは少し天然なところなどがかわいい。問題となっている終章前後の行動は芸術家とはそういうものだと思えば納得はできなくとも理解はできよう。
星奏ルート終了時点ではかなり後味が悪く感じていたが、終章が終われば感動していた。みんなからの電話がかかってくるところとかね。最後の演出は素晴らしいの一言に尽きる。精華ルートくれ。
残念だった点は前述の彩音ルートのご都合主義と、ゆいの着ぐるみ姿がないなど一部立ち絵、CGの不足。
それからグロデイ関係はあまり気持ちよく受け入れられるものではなかった。負債背負わされるのとか。
純愛ハッピーエンドを期待すると星奏ルート→終章が受け入れられないかもしれないが、主人公の人生を描いた作品としてみると非常によくできている。
好きな人に捨てられて腐ったり、それでも立ち上がったりして、最終的には子どもの頃からの夢である小説家になって……という葛藤に塗れた人生を描いた物語としてみれば傑作といえるだろう。
ヒロインと恋愛するゲームじゃなくて、主人公の人生を追う中に恋愛という一要素が含まれている作品として見てほしい。