「ヤンデレ」という言葉については、確たる定義もないことですし、これはこれでアリかなぁとは思います。が……
ハッピーエンドが1つも無いのはいかがなものか……
全部が全部「モツ煮込み」か「Nice boat.」。
沙紀だけでもいいので、一見ハッピーでもアレレー?のようなEDが欲しかったですね。
さて、何が病んでるって、最たるものは主人公の行動でしょう。
誰も居ないのに思ったことを全て口にする(で、盗聴器で拾われる)とかは可愛いほう。
あからさまに怪しいことがあっても気のせいと思って納得したり、ヤバい状況下で平然と眠りに落ちたり、しかも翌日の起床時にはケロリと忘れたり、しまいにゃ病んだヒロイン×3に追われてるのに帰宅時にのうのうとゲーセンで遊び呆けたり。
ただの下半身直結脳主人公とは違った、あまりにも不可解な行動パターンにメロメロです。悪い意味で。
演出は中々でした。教師が夜中にやってくるシーンなど、何度見ても怖気立ちます。
一方でCGの質にバラつきが。中には、上半身と下半身の繋がりがおかしい絵も。
個人的には、正常な状態から徐々におかしくなっていくような展開にして、その過程を細かに描写してもらえると嬉しかったんですが……ヒロイン全てが多かれ少なかれ最初から病んでて、それが中盤以降に表面化するというストーリーには物足りなさを感じました。完璧に放置したヒロインからも執拗にストーキングされるとかナニコレー。
とりあえず「ヒロイン全員病んでる!」というアオリは的外れではありませんので、そこだけは評価しておきましょう。
※まったくどうでもいいトリビア(ネタバレ含む)
舞耶EDで、舞耶がH中に首を絞めてくれというので手で絞めたらそのまま氏んじゃって、直後に沙紀がチェーンソーでゴリゴリというというのがありますが、この場合
・主人公=過失致死(最高刑=罰金50万円)(手で首を絞めることは危険度が少ないらしい:大阪高裁S29年。ロープなどを使うと傷害致死)
・沙紀=典型的な死体損壊(最高刑=懲役3年)
ということになり、頃しちゃった主人公よりもバラした沙紀のほうが重い刑になるそうです。どうでもいいですね。