「小さく纏めました」
あ、委員長の胸が小さいとか、そういうことを言いたいんじゃありませんよ?
癖はあるけど良い人達(例外あり)が、それなりに頑張って、それなりに悩みを抱いて、それなりに愛情と友情を育んで、それなりなハッピーエンドを迎える。そんなお話。
製作者が目指したのはエロゲ史に残るようなE難度の感動作・意欲作ではなく、そこそこ良作レベルなB難度のハートウォーミングストーリー(わら)であるように見受けられます。そう考えると、この出来でも充分なのかなーと。
テキストは読みやすく、随所に不快でない程度の笑いも含まれており○。Hシーンのセリフやら言い回しが単調な気もするものの、その辺はExEや夏空では解消されているので良しとしましょう。
ブラスバンド部の話の割に、音楽面の描写が薄いといった声もありますが、「水平線まで~」のように得意げに専門知識を羅列されるのに比べれば相当マシ。また、コンクール上位チームと勝負して簡単に勝てるのかという点についても、演奏場所の特性理解と奏者の一体感という理由が(苦しいながらも)描かれており、現にそれらのアドバンテージを得られない由貴ルートでは負けているので、辛うじて許容範囲のご都合主義ではなかろうか、と思います。
ラストでのハゲ教諭のオチが短兵急すぎたり(由貴ルートでは円山側すらハゲを見切っているので、特に浮いて見えました)、須美ルートにおける三人組に結局何の制裁も与えられないまま、といった辺りが不満ではありますが、本筋には余り関係ないので、まぁいいです。
みなせルートの柱となるヌイグルミの件について、大昔の「Missing」というゲームで同じようなネタを見たような気がしますが、これは偶然でしょうね……
みなせといえば、何でコイツは新入生のくせに赤城山の制服を着てるんでしょうか。謎。