ゲーム部分は面白く、シナリオは平凡
追加ディスク有り。エミリッタ→ユエラ→セラウィルートの順にプレイしました。
『姫狩りダンジョンマイスター』のシステムを受け継いていますが、雰囲気はかなり明るい、むしろ『峰深き瀬にたゆたう唄』に近しいものを感じる。
陵辱分もゼロです。
シナリオは可もなく不可もなく……毒にも薬にもならないといった方が語感としては合っているかもしれません。
私はディル=リフィーナ関連の作品をプレイ済みなので新しい設定が開陳されるだけで面白いのですが、展開としては微妙です。
特にシナリオ上での時間経過がまるで感じられないのがマイナス。
『峰深き瀬にたゆたう唄』では季節の経過がしっかりと描かれていたので余計にそう感じます。
加えて序盤から終盤にかけて同じ事柄を指して「一年前」という単語が使われているのが気になります。
恐らく意図して書いたことではないのでしょうが、これを真に受けるなら主人公は職人の世界でほぼ1年の間に下っ端からトップにまで出世していることになってしまいます。
正直なところルートを用意された3人に格別の魅力を感じることがなかったので、サブキャラクターのイベントの方が楽しみでもありました。
ガプタールやサエラブ、パラスケヴァスといった声なしのサブキャラのイベントは数は少ないものの面白かったです。
女性サブキャラクターではメロディアーナは特に魅力的なキャラとして描けていると思います。
敢えて好きなルートを挙げるとすればセラウィルート。
ただ、人間とエルフの寿命の差が主題の一つだったので、EDではもう少し未来のことを描いて欲しかった。
シナリオ面であまりプラス点が無かった分、点数のほとんどはゲーム部分によるものです。
ライトゲーマーの私が少なくとも1周目、約40時間は飽きずにプレイできたので、相応に面白いかと。
体験版をやって合うと感じるなら問題はないでしょう。
が、ルート分岐が第三章と早めの分岐ですので、コンプリートはかなり時間がかかると思います。
姫狩りダンジョンマイスターと違ってMAP制圧状態が2周目以降に引き継げないので少し面倒になっています。
かくいう私も三周して未だいくつかCGに空きがあります。まあ暫く置いてコンプするでしょう、今すぐにはさすがにやる気が起きませんが。
細かいこと
・エウシュリーちゃんを担当している方は特徴のある声をしているので、サブにモブにと多用するとさすがに聞き飽きる。
・戦闘BGMが軽めで戦闘突入時に切り替わるので、ラストマップでは雰囲気を壊しがち。
何かマイナス点ばかり論ったような気もしますが予約で買って損はありませんでした。