リメイク版の発売がいよいよ迫ってきたということでレビューを
「久遠の絆」といっても知っている方はそれほどいないでしょう。
なにせ10年以上前の作品ですから、若い世代の方からすると時代遅れと言われても仕方ありませんが、当時は知る人ぞ知る名作として扱われていました。
自分もファミ通のレビューで高得点をたたき出したノベルゲームがあると聞いて関心を抱き、店頭で思わず手に取ってしまいました。
久遠の絆は主軸となる「現代」、回想の「平安」、「元禄」、「幕末」の4つの時代が舞台となる。テーマである輪廻転生の言葉の通り、それぞれの時代に主人公、ヒロイン等生まれ変わりが存在する。
主人公たちは過去に犯した罪により輪廻の輪に囚われ、運命に翻弄されていく。
このゲーム演出面がとても素晴らしいですね。さすがビジュアルノベルを自称するだけあって、プレイヤーを惹きつける魅力に富んでいます。
特に序盤、主人公の学校にヒロインの一人である高原万葉が転校してくるのですが、教室ですれ違い様に呟いた台詞が
「あなたは私が必ず殺してみせるから…」
こんな事言われたら、一体主人公との間で何があったのか気になるというものです。
そして、忘れてはならないのがシーンを演出する上で不可欠なBGM。久遠の絆に使われている曲はいずれも神曲ばかりといっても問題ないでしょう。
印象に残ってるのが平安時代のラストシーンのBGM、涙腺を刺激されてぼろぼろ泣いてしまうほどの破壊力です。エンディングの曲も聴いてる間は感慨深く、終わってしまうとなにやら寂しい気持ちになるようなとても素晴らしい曲でした。
このゲームの他にDC版、PS2版に再臨詔というクリア後のおまけシナリオが付属したバージョンがあるのですが、それもお勧めです。一言で言うと「強くてニューゲーム」。
再臨詔は賛否両論のようですが、自分的には「久遠の絆」の新しい見方が増えて嬉しいです。
リメイクPC版で新たな久遠の境地が開けるか、期待しています。