みゃこ先の声がとてもいい。かわいい。グラフィックとBGMもいい。しかし、シナリオは雑で「そうはならんやろ」と思うシーンが多々ある。nineシリーズの後半の評価が高いので、世界観の説明と割り切ってあまり深く考えないようにしてプレイした。長文感想はネタバレを含みます。
<良い点>
・ボイス
メインヒロインの声をはじめ、みんないい
・グラフィック
きれいですね
・BGM
ずっと聞いていたくなる音楽
<微妙な点>
・恋愛の描写が微妙
なぜか都からの好感度が異常に高い状態から始まり、なんの抵抗もなく一人暮らしの主人公の家に通ってご飯を作るようになる。意味不明。
・ヒロインの設定の説明が微妙
都が大金持ちのお嬢様なのに、一般人よりかなりの倹約家という設定である。現実で、お嬢様でも一般並みの金銭感覚を持っている人もいるが、ここまでの倹約家というのは限りなくゼロに近いと思う。通常から外れた描写をするのだから、このような性格になった理由は真面目に書くべきだと思う。親に言われたから、という雑な説明ではなかなか受け入れられない。
・登場人物たちが全体的に思考が浅い
序盤に炎系のアーティファクト使いとの闘いになるが、無策に近い状態で炎(実際は幻覚で助かるわけだが)に突っ込む。また、明らかに相手に知られてはいけない情報を持っているのに、聞かれてもいないのに自ら相手にそれを知らせるなど無能プレイを連発する。このような体たらくなのに、都は主人公のことを頭の回転が速いと評価しており、これでは都がとんでもなくおバカな人ということになってしまうし、バトルも子供のお遊びに見えてしまう。主人公たちをもっと賢く描写できなかったのだろうか。
・主人公に主体性がない
アーティファクトというものを使った殺人が行われるようになり、主人公たちも一度命の危険にさらされ、それがあるアニメと関係しているということに気が付いたのはいい。その後、都はその全25話のアニメをすべて視聴し、事件に関する手がかりを探している。一方で、主人公は重要な手がかりが隠されているそのアニメを見ようともせず、内容について都に聞くだけである。25話なら頑張れば1日や2日で見ることができる。一週間なにも事件がなく、暇なのに見ない。都に飯を作ってもらい、ご飯食べてから都に事件の謎について質問するだけの他力本願の姿は情けないの一言に尽きる。
・主人公の性格が卑屈
主人公が普段はわりと口が大きいわりに、恋愛に関しては逃げ腰。一方的に告白し、返事も聞かず「やっぱり忘れてくれ」と言って逃走し、それをヒロインの方が呼び止めてOK返事をするというストーリーにはがっかりしてしまった。
<総評>
主人公の成長も描く5部作の1作目だから主人公が弱く情けなく描かれているのだろうが、それにしても後味がよくない。
都というキャラがとても気に入ってしまったため、このように消化されてしまったことが悲しい。