ぼくも紗雪のあなたさまからだんなさまになるっ!「黒髪」ロング、舞台は「田舎」、「温泉」街が舞台で、時は「冬」。私の好きな要素が揃いすぎていました。ただしストーリー自体は起伏が薄かったです。とはいえ、私の好きな要素がこれだけ揃って 木村あやかさんの甘え声。真中海さんの上からボイス。秋野花さんのセンパイ呼び。楽しめないわけがありませんでした。
●<評>
設定・シナリオ・テキスト
- 作品づくりの主眼はヒロインとの甘い生活。
これを補完する主要素として
夜間瀬町を舞台にした
ヒロインとの生活感。
ざっくり言えば、リアル寄りの萌えゲー。
好みがここからはみ出る人には
物足りないものがあるのは当たり前なので
置いておきます。
聖とこたつで日本茶と野沢菜漬。
紗雪と雪かき、ストーブの給油。
そういう生活感の中で
自分しか知らないヒロインたちの魅力を
見つけていく魅力に富んでいました。
各ヒロインの主人公への呼称が
転校生さん→(あの方)→あなたさま→だんなさま
キミ→後輩君→あなた
お兄さん→お昼ごはんの人→お客さん→センパイ
と進化していくのは
なかなかドキドキさせられます。
ただし、「リアル寄りの萌えゲー」なので
ヒロインが実は雪ウサギだったり神様だったり
前世の因縁に縛られていたり
神の怒りを買ったり突然謎の病にかかるような
そんなファンタジーはありません。
つまり、シナリオは極めて平坦。
もう少し、裏の顔を持っていたりなど
二人の仲を引き裂くような展開を
見えてくれてもよかったのでは。
エッチシーンに入ると
初々しいエッチから始まり
徐々にパイズリやら足コキが登場する
基本を押さえています。
徐々に卑語が出てくるようになるのも良し。
ですが当然、いきなり野外セックスとか
半ば無理やり中出しするような
プレイ主眼のエッチはありません。
原画・背景・彩色
- 夜間瀬町という閉じた舞台を演出するには
異物を感じさせてはならないので一人原画最高です。
陰毛描写のon/offがあるのですが
リアル寄り作品としてはon推奨。
なのですが、陰毛の描き方が少々雑すぎませんかね。
エッチ絵ですが
聖の体位が少々バリエーションが少なかった気がします。
背景画は
1枚1枚はちゃんと「ややリアル寄り」で
キャラの彩色とも合わせてあり素晴らしいのですが
枚数には少々不満が残ります。
実質、ヒロインたちとの舞台になる場所が
學園、山ノ内荘、公園、商店街に
(少しだけ通学路・公園)
紗雪の場合はプラス神社
こはるの場合はこはるびより
聖はプラスの舞台なし
といった具合です。
その他
- ヒロインたちの吐息を感じるほど
リアルな生活感。
雪国での生活というと
どうしても比較してしまうのが
スタジオメビウスの某作なのですが
雪の静けさや雪を搔き分ける足音。
はたまた「抱っこシステム」なる
ヒロインとの身長差を意識した立ち絵。
10年余の昔に既にやっていたことが
今、出来ないことに残念さを感じざるを得ません。
またウインドウサイズが1024x768(4:3)と
少々古めかしい感じがします。
1280x720などのワイドに比べると
CG制作作業の負担は軽くなりますが
その浮いた時間と資金がどこに向かったのか
気になるところです。
SAVE90枠。
改行ボイス継続/停止選択可。
メッセージウインドウ濃度自由可変。
Ducaさん歌う歌唱曲は
なかなか世界を象徴して
印象的な曲ですが
BGMは曲数がやや物足りないかも。
なお、アペンドはこれからやりますので、ここに含みません。