私は女の子を愛でたいのか、にゃんこ・わんこを愛でたいのか?にゃんこ・わんこの愛らしさが女の子にもあったらもう、一挙両得!というコンセプトに沿ったわんにゃんこイチャイチャ作品。
●<評>
設定・シナリオ・テキスト
- 猫を選びますか?
犬を選びますか?
動物の愛くるしさが人間の女の子にあったら…
まさしくそんな動物好きに向けたお話。
物語の核は"おとぎの国"。
おとぎの国が核だとすると
メインになるのは
しろとアウロラのお話です。
ですがお話の重厚さ、というものはなく
二人の愛くるしさと
やがて来る動物との死別という悲しさ
それを楽しむお話。
一方、物語の核からは
やや傍流となるのが
愛鈴と姫花。
ただ、お話としては
こちらのほうがしっかりした内容。
特に
愛鈴先輩は
旧作の「タペストリー」を遊んでいると
胸が熱くなります。
姫花は
よくある幼なじみから恋人へ
がテーマになりますが
『おとぎの国』も絡んできて
心理描写が最も精緻で
一番良くできているお話。
私感かも知れませんが
どのヒロイン、どのルートも
ボリュームを稼ぐための
"捨て駒"を感じさせない設定です。
原画・背景・彩色
- p14さんのエロゲ初原画。
ロリっぽくて敬遠されるかも。
でも茉莉花をみてると
作品によっては普通にJKもいけそう。
一枚絵・背景とも
「おとぎの国」が核になっていて
演出も込みでとても幻想的です。
しろのフライング・キャッチした絵が良いですね。
もう少し全体に動きのあるイベント絵が
あればよかったかも。
可愛いのですが
シーンのイメージが
やや膨らみにくいところがあります。
その他
- クリックボイス継続可。
何と言っても
しろのゆきに語りかけるセリフと
CV木村あやかさんの相性が抜群で
最大の魅力。
アウロラと青山ゆかりさんも
とても魅力的でした。
Sweet light作品で
使われ続ける「吹き出し」ウインドウは
タペストリーに比べて
随分軽く動くようになりました。
●<感想>
- 物語はタペストリーを念頭に置いていると
薄く感じられますけど
何と言ってもこれは
しろを愛でて慈しむゲームです。
あやかさんと
それからゆかり教育受講生は
しろピカ必携じゃないでしょうか。
そんなに動物好きってわけじゃないのだけど
犬か猫買いたくなります。
でも、いずれ死別するときって
絶対来ますよね。
そんなとき、これで癒されたいです。
動物二人以外
姫花は、実はタペストリーでいう
ひかりポジションですよね。
由紀としろの一緒を
ずっと見てきて
しろのいなくなったあとの由紀を支えてきて。
で、最後にあの終わり方。
一番きれいで納得の終わり方で好きです。
愛鈴は、そのひかりの娘ポジション。
ちょっとタペストリーのひかりAfterのようで
元の話知らないとつまらないかも?
でもこちらも最後の絵でうるっと来ました。
そんなわけで
総じて言うと
そんなに大きく心を揺さぶられる感じじゃないけど
どの話もそこそこ面白くて
しろが可愛くて
楽しかったです。
おとぎの国の演出が音声・画面演出とも凝っていて
雰囲気がとても良かったのも良いですね。
敢えて言うならば
エロシーンをもっと艶めかしく
物語の核はもっとしっかりと
作ってくれれば、なあ、と。