ErogameScape -エロゲー批評空間-

RIGHT EYEさんの規制不可 ~俺は実在しないので、ナニをヤッても許される~の長文感想

ユーザー
RIGHT EYE
ゲーム
規制不可 ~俺は実在しないので、ナニをヤッても許される~
ブランド
ALL-TiME
得点
75
参照数
1376

一言コメント

最後までは決して堕ちない陵辱。ALL-TiME健在。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

●<アウトライン>
 - 筒井秀行。
   耐えられない存在感の薄さ。
   それはある日を境に同居家族さえ気づかれなくなるほどである。
   だが度を超えていた。
   どこで何をやっても気づかれない。
   自身が直接触れている人間を除いては
   全く他人に認識さえしてもらえない日が訪れた。

   何人からも咎められない存在となった秀行は
   おのれの欲望をのみ追って生き続ける。
   世界を牛耳るか、世の女をヤり続けるか
   あるいは一人の女を追い続けるか…

   ただ、すべては欲望のままに動き出す。
   
●<評>
設定・シナリオ・テキスト
 シナリオと言えるボリュームがあるルートは
 安良木 千鶴、筒井 直、四方山 桜花の実質3ルート。
 その他は、一応ENDを持つヒロインはいるものの極めて簡易的END。
 メイン3ルートのうち、千鶴・直のルートは
 それぞれ趣向が異なりますが、どちらも素晴らしかったです。
 千鶴ルートは最後まで全く男たちに媚びないまま
 輪姦・中出しに絶望・恐怖、妊娠不安、受胎絶望、
 HR(孕ませ)SEX、臨月不安まで描きます。
 直ルートもラスト半堕ちであること以外ほぼ同様ですが
 加えて、陵辱ゲー的妹キャラに新鮮味あり。
 「お母さぁーん!! お兄ちゃんが私の処女奪ったーっ」は名台詞。
 ALL-TiMEと言えば、最後まで決して堕ちない陵辱。
 これは、今作でも健在。

 メインヒロイン以外のENDは
 どれもおまけ程度の完成度なので、ここでは省略。
 こんなにキャラクター増やさず
 メインをもう一人描いた方が良かったのでは?

 テキストに関して。
 桃園純は教祖の娘、鳥山ケイは受刑囚
 ジェニファーは政界に暗躍するスパイ…etc
 とヒロイン設定にはしばしば社会ネタが盛り込まれていますが
 この社会ネタがお粗末。
 どこの三文小説だ、という稚拙な展開なので
 私的にはかなり、萎えました。

 メイン4人以外が薄っぺらく
 語ることが少ないこと以外、今作は
 ALL-TiMEの陵辱作品の中でも悪くない内容だったのではないでしょうか。 

原画・背景・彩色
 原画3人ということで、ややキャラクターの統一感が気になるところ。
 作画、というより彩色の方でもう少し統一感を強めて欲しいと思います。
 また、キャラクターが多いせいもあり
 体位などイベント絵の変化が乏しくやや食傷気味になります。
 ただし、陵辱作品の中では
 比較的原画・彩色レベルの高いブランドさんだけに
 次作以降の改善を期待します。

その他
 詳しく存じませんが、ALL-TiMEさんの独自システムでしょうか?
 この作品に限らず、「令嬢サディスティック」以降
 2Dですが非常に高いPCスペックが要求されますので注意。
 当機ですと、画面切替や画面演出、SAVE/LOAD呼び出し時などの
 もたつきが少々気になりました。
 また、WINDOWS上でマウスを「左利き用ボタン」設定にしているのですが
 ゲーム上ではこれが無効化されますので
 私的には一番のストレスとなりました。
 ではこのシステムのメリットは何か?というと
 特にこれといって感じないのが…。
 クリック後ボイス継続/スキップ選択可能なことくらいでしょうか。

 役者さんでは、金松由花さんが出演されてますね。
 しかも二役おいしい。
 特に千佳役は久々金松さんのロリ役で当たりではないでしょうか。
 千鶴役の中野志乃さんは
 エッチシーンで、学生にしてはやや年齢が高いように感じられました。

●<感想>
 やっぱりメイン中のメイン千鶴の抱える絶望が
 一番見どころありました。
 千鶴が妊娠発覚して自殺を図るシーンはなかなか新鮮です。
 妹・直の上記のお母さんに訴える台詞や
 最後のボテ腹SEXも笑えてなかなか。
 メイン以外で気に入ったシーンは
 ・千佳がお母さんに助けを求めながら卑語を覚えつつ
 ・青姦されるシーン
 ・鳥山ケイが男性房に放り入れられて輪姦されるシーン
 ・ラティファが主人公に一生の性奴隷を誓うシーン
 など。 
 プレイすれば数打ちゃなんとか、ではありませんが
 一つくらい気に入るシーンがあるかと思います。
 「最後まで堕ちないヒロイン」が好き
 という属性のある方ならばプレイされてみては如何でしょう。