M&Mさんの濃密なエロ絵に期待していたら物語も充分に楽しめ、おまけに熟女属性も開発してくれる。
●<評>
設定・シナリオ・テキスト
- 典型的な館モノ。
謎の逗留者に、気味の悪い使用人。
言葉を発しない車椅子に仮面姿の館当主。
横溝正史か江戸川乱歩か
日本のミステリとして必要十分な要素が散りばめられ
暗めの塗りや画面演出が雰囲気を盛り上げます。
プレイ冒頭、プレイヤーはそもそも何故自分がこんな状態に置かれたのか
つまり、何の為に自分が霧谷家に呼ばれ何故それが自分なのか
不安で否応なしに謎の答えを求めますよね。
ですが1周2周遊んだ程度では謎ははっきり分かりません。
少しずつ、少しずつ、謎が明らかになっていきます。
個別ルートでは、撫子と澄美ルートが館の謎を扱った主要シナリオですので
これらはなるべく終盤にプレイすることをオススメします。
閑話休題、本作は館モノらしく謎が謎を呼ぶ造りで
なかなか謎全てが明らかにならない
しっかりした造りになっています。
物語が進むに連れ、“何の為に霧谷家に呼ばれ”たのか、という謎に対し
“主人公と霧谷家の過去の関係”という謎も気になり出します。
こちらは菫と紅ルートが主要シナリオになりますので
こちらも序盤は回避してセットで読み進めることをオススメします。
攻略ヒロインのほとんどが物語の核となるそうした謎に対するキーを
持っていますし、良くできた設定だと思いました。
ヒロインによっては決してオールハッピーとは言えない
悲惨なエンドを迎えるヒロインもいますが
物語上必然的ですので、怖れずこれを描いた点も好印象でした。
ただし、ラスボスだと思っていた牡丹シナリオが少し物足りなかったです。
結局霧谷家を支えていた者があんな小物の小賢しさだったとは…。
物語の最後に読んだので
ほとんどの謎が予想出来たという事情はあるにはあるのですが
牡丹にはもう少しリューダ(リュドミラ)との確執や
最後の最後の再度のどんでん返しが欲しかったですね。
エロテキストに関しては、貫禄のかぐやとしか言いようがありません。
テーマは孕まし・中出しでみっちりしっかりです。
原画・背景・彩色
- 館の中がほとんどなので遠景はありません。
また、館の周りはほぼ霧が張り巡らされた状態ですし
テラス以外窓もほとんどない陰鬱な屋内ばかりです。
その館の赤みがかったランプに照らされた室内の雰囲気は
とてもうまく出ています。
主人公やヒロインの肌色もやや暗めで艶めかしさが出ています。
だからこそ、館を飛び出すENDの際の
開放感がうまく演出出来たんでしょうね。
原画はHEART BEATいつものM&Mさん。
素晴らしい ( ゚∀゚)o彡°おっぱい! ( ゚∀゚)o彡°おっぱい!
なのですが、Hイベント絵で時々、誰?というくらい
ヒロインの顔が変わっていたのですが
あれも、M&Mさんなのでしょうか?
その他
- 今回、際立ったのは、おばさんヒロイン達の演技です。
特に嵯峨根綾役の悠さん。
かつてこんな素敵な本物のオバサンがいたでしょうか!?
少々嗄れた感じで絞り出されるような声。
オバサンが女であることを諦めたようで最後に残された女性としての本能…
そんな感じの演技が光りました。
今作は、年上ヒロインが物語の主要部を握っているのですが
彼女らの演技無しに物語は成り立ちませんでした。
一方で唯一の貧乳組、菫役の神崎ちひろさん。
作品上、孤軍奮闘のロリ演技で可愛らしくはあるのですが…
個人的には全体の中でやや、埋没してしまった感があります。
システムは、クリックボイスカットON/OFFも選択可。
●<感想>
- 大変に館モノとしての雰囲気を再現した良い作品でした。
エロとシナリオの楽しさが高い所で融合した作品です。
個人的に更に望む事としては
アトリエかぐやTEAM-HEART BEATなのだから
もっと陵辱要素をしっかり描いて下さいよっ!?
あるには、あります。
良子×●●、澄美×●●●(アナル)、撫子×●●●(アナル)
菫×●●、紅×●●●など大勢、牡丹×触手、藤乃×●●
以上。
ですが、CGとしては1枚、多くて2枚で場面はアッサリ…。
シーンも隔離されたシナリオである場合が多く
陵辱否定派に大きく配慮されていることが分かります。
御時世とはいえ…この点を最も期待していただけに
とても残念な肯定派。
ただし、シナリオが思っていた以上にしっかりしていたので
やや楽しさを盛り返した…というところでしょうか。