良い意味で古くさく"欲情"を追究した作品。アニメーションもこれまでに最もなめらか。
●<評>
設定・シナリオ・テキスト
- 寝取られ・レイプ・輪姦など
ダークな性表現を物語中に「ごく自然」に織り込んでいます。
ヌキゲーにありがちである
ご都合よろしい売女が冒頭から悦楽の表情で現れたり
お姫様や人妻、武士娘に看護婦、軍人、獣耳
はたまたツンデレ、元気っ娘にブルマ体操服姿といった
二次元特有のキャラクター設定であったりすることなく
学園という誰にもある日常から
ほんの少しズラした舞台で
ダークな性表現を行っている点が
かなり好印象でした。
性表現の生々しさというのは
「団地妻」とか「間男」、「芸能界入り」
「就職面接」、「課外授業」、「夜の生活」
など、日常からホンの1歩ズラした所にこそある
と感じるのですが、如何でしょうか。
本作はそうした生々しい性表現まずありきで
設定が始まっていて
・恋人をレイプ/暴漢によるレイプ・輪姦/逆レイプ
・恋人・婚約者の前でレイプ/同級生によるレイプ
・催淫によるオナニー/催淫による強制セックス
・公開セックス・卑語強制・イマラチオ・♀x♀
などなど、エロシチュエーションは
一応、簡易的に表現すると上のようになりますが
先述した「日常からホンの1歩」どう、ズラすか
によって簡単に分類を許さないほどこと細かな
バリエーションを揃えているのが圧巻。
この、こと細かなバリエーションは
文中ほとんど「 」の台詞で表現されます。
テキストの書き分けが見事。
それらを盛り込むためのシナリオ・設定だから
話が"重い"です。
特に序盤の病的なストーリー展開は
"重苦しい"。
重苦しさから逃れたいからからこそ
話を先に進めたくなる原動力になります。
プレイ形式は幾たびBADを繰り替えすことで
そのたびに新しい選択肢を獲得していくループ式です。
中盤で物語の謎になっている部分に気づき始めると
一気に話が進みます。
もう一つ、最後に大きなどんでん返しが
あるかとも、思いましたが
最後はそのまま終了。
この辺もう一工夫欲しかったですね。
原画・背景・彩色
- エルフさんというと
少々古めかしい絵柄かと思いますが
今作では彩色面でかなり改善されているのでは
ないでしょうか。
アニメタッチでもなく、リアルタッチでもなく
作風に合った良い絵柄だと思います。
立ち絵とイベント絵(アニメ中心)で
全くと言って良いほど絵柄が変わらないのも素晴らしい。
俯瞰・仰瞰あるいは真横で見た人物のデッサンはやや崩れます。
また、屋上の端に立つ、土手に並ぶ、暗闇に佇むなど
動きのある描写は人物・背景ともやや弱いでしょうか。
その他
- エロシーンは全編アニメーション。
OLE-M、softhouse-seal、SQUEEZ、overflowなどなど
アニメーションを使うブランドは増えて来ましたが
今作が一番なめらかで自然かも知れません。
テキストウインドウを除去した回想があるのも
大変重宝します。
システムは(Q)SAVE/LOAD、音量個別調整、既読/未読SKIP
AUTO、メッセージ速度調整、ウインドウ濃度など充実。
ただし、クリックボイス継続不可。
アニメーションだと少々レスポンスが遅いですが
マシンパワーに依存すると思われます。
役者さんなのですが、非公開。
ひかりは海原エレナさんに聞こえたのですが
気のせいでしょうかね。
お姉ちゃんはどなたなのでしょう…。
感情を押し殺すことばかりなので
役者さんは今回かなり上手く
こなされたのではないでしょうか。
●<感想>
- 空お姉ちゃん不器用すぎだよ、アナタ!
なんて愛おしくさせるんでしょう。
空お姉ちゃんとだけ一緒ENDも
一つのHAPPYENDじゃないでしょか?
ひかりはエロになると輝く子。
せーじ様と一緒END、イワオ様と一緒END
いずれもエロカワイイです。
お話は何と言うか少々勧善懲悪ぎみで
最後もう一ひねり欲しかったです。
ですが
そこそこ充実したストーリーの中に
自然な陵辱エロが豊富にあること。
これこそ本作の魅力ではないでしょうか。