不満だったところはあれど、結果として満足感の高い、万人に勧めることの出来る神ゲー
全ての要素が余すところなく使われていた。選択肢もない一本道のストーリーであることを上手く活かしており、選択肢を用いた心情に語り掛けてくる演出はなかったものの、逆に何も考えなくてもいい点が没入感を高めていた。ストーリー自体は意外性があったかと言えばそうでもなかった。しかし、いつ命を落とすかわからない緊張感とどことなく漂わせる不安感が徐々に作品へと引き込んでいった。ボリュームは少ないしキャラも少ない。ルートを排除し2000円弱という価格で提供することがこの作品の評価を上げた。結末もチープな恋愛話にするのではなく人の成長と家族愛といった話で満足するものだった。蛇足のない完成された近未来SFノベルゲームであり、誰に対しても進めれる神ゲーだろう。