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Predawnvagabondさんのコイバナ恋愛 ミニファンディスク アフターフェスティバルの長文感想

ユーザー
Predawnvagabond
ゲーム
コイバナ恋愛 ミニファンディスク アフターフェスティバル
ブランド
ASa Project
得点
80
参照数
127

一言コメント

こころ以外のメインヒロインの出番が少ないのは残念だったが、中途半端だったサブカップルたちの恋模様が最後まで見れたのはよかった。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

本編のメインヒロインや主人公よりもサブカップルがメインとも言える内容で、センターヒロインのこころルートの後日談となるアフターフェスティバル編に加え、メインヒロインやサブヒロインたちのほぼエッチシーンのみのミニエピソード集で構成されている。
アフターフェスティバル編はこころルート後のストーリーで、本編では恋人未満の中途半端な関係で終わってしまったサブカップルたちが、文化祭を通して恋人になるまでを描く内容になっている。
また、サブヒロインとこころのミニエピソードはアフターフェスティバル編後の時系列となるシナリオなので、自分のように先にミニエピソード集をプレイしてしまうと急に話が飛んで混乱することになるので、アフターフェスティバル編を先にプレイした方がいいと感じた。

アフターフェスティバル編はこころルートの後日談とはなっているが、他のメインヒロインたちもしっかりと登場するので本編のようなにぎやかな雰囲気は健在だった。
ただ、主人公やヒロインよりもサブカップルの方が存在感が強く、特に光生といのりが主人公とメインヒロインみたいな感じになっていた。
本作はコンセプトであるコイバナが本編以上に面白かったことが特によかった点の一つだった。本編ではサブカップルは恋人未満の関係で終了したか、成立したとしても最終盤だったため、恋人ができた人間同士のコイバナというものがなかったのだが、FDの本作では彼女や彼氏ができた人間が増えたため、よりコイバナを楽しむことができた。
逆に残念だった点としては、アフターフェスティバル編でも登場するとはいえ、こころとそれ以外のメインヒロインの格差が大きかったことで、特に常夜は出番が少ないだけでなくコイバナシーンでもハブられ気味だったのは可哀そうだった。
せっかくミニエピソード集があるのだから、出番の少なかった3人のエピソード集のボリュームを増やすなどして不足している登場シーンを補填してほしかった。

本作のCGボリュームは全22枚(本編からの流用除く)となっており、価格を考えると寂しいボリュームとなっている。
ストーリーでの扱いは格差の大きかったヒロインたちだが、CGの割り振りはメイン・サブヒロイン関係なく平等で、一人当たり3枚という内訳になっている。平等なのはよかったのだが、一人当たりの枚数はやはり少ないと感じた。
クオリティに関しては本編同様のレベルで、塗り・原画共に安定していた。

エッチシーンのボリュームは全13シーンで、内訳は未愛と千衣は1回ずつ、それ以外のヒロインは2回ずつ、千衣と妹の叶梨の3Pが1回となっている。
シーンの内容はコメディな会話をしつつもヒロインたちの可愛さもしっかりと描かれているアサプロらしい内容だった。