低価格にヒロイン3人は詰め込みすぎだった。
本作のボリュームはHシーンが各ヒロン4回の計12回、CG枚数が18枚となっており、価格相応のボリュームになっているが、ヒロインが3人いる上に、悪堕ち状態の立ち絵もそれぞれに用意されていることも含めると、価格以上のボリュームと考えることもできるだろう。
白魔術師たちに弾圧された黒魔術師の末裔である主人公が、黒魔術を使ってヒロイン達を手駒とすることによって魔法界の支配を目論むというストーリー展開で、ストーリー自体は短い上に、どのヒロインも「おれたちの戦いはこれからだ」で終わってしまうが、低価格抜きゲーなので妥当な内容なのではないかと思う。
フルプライス作品だった同ブランドの過去作と比較すると、俺様な性格で女を調教するのに都合の良い能力を持った主人公や緩い陵辱、一切他の男が登場しない(ヒロイン独占)など、ブランドの雰囲気はそのままで、事に及ぶまでの過程やシーン同士の間隔などが短くなっていた。
ストーリーが短くなったことは低価格作品として当然のことだし、問題ではないのだが、低価格作品にヒロインを3人&悪堕ちという要素を盛り込んだために、ヒロインは2回目のセックスで悪堕ち状態(コスチュームが変化する)になってしまう。
魔法という都合の良い設定でゴリ押しできるとはいえ、2回目で悪堕ちというのは流石に早すぎると感じた。
ただ、悪堕ち後の態度はヒロインによって大きく違い、奈桜は主人公への愛が暴走状態(バカップル)になり、玲華は忠実な手駒に、天音は体は堕ちても精神の方は陥落寸前の半堕ち状態と、ヒロイン毎に差が出ていて面白かった。
シーン内容は各ヒロイン4回しか用意されていないためか、パイズリ(パイズリフェラ)が2回ある以外は、普通の体位のセックスばかりで、ファンタジー世界観を活かしたセックスは存在しなかった。
グラフィックは肉感たっぷりな上に、汗や吐息の描写のおかげで、ヒロインの”熱”を感じることができるもので、更には制服と悪堕ち後の煽情的な衣装の二種類の服があったので、グラフィック面での満足度は高かった。
システム・コンフィグ面はフルプライス作品のものを流用しており、カウントダウンや射精箇所事前選択(差分は自動回収されない)、次テキストが音声つきか否かを示すアイコンなどがあり非常に充実していた。
他にも「ヌキヌキループ」という機能も搭載されていたが、これは単にカウントダウン中と射精後の数テキストをループさせるだけのものだった。