背徳感はなかったが、弟にとって憧れであると同時に暴君でもある姉とのセックスというのがよかった。
「いけない関係」の二人が子作りをするシリーズだが、本作では姉弟の近親関係を扱った作品となっている。
弟に対しては傍若無人で、何かあるとすぐに手が出る姉だが、弟の精液の匂いだけで絶頂するくらいの匂いフェチで、匂いを嗅ぐだけで抵抗できなくなってしまう。
弟にしてみれば、姉限定で都合の良い発情させる能力を手に入れたようなもので、セックスを覚えた弟は猿状態になり、所構わず姉を襲うようになる。
そのため、Ｈシーンは勢い任せで激しいセックスが多く、シーン開始時点で挿入までされているようなシーンも多く、逆に前戯などでじっくりと高めあってから挿入するというシーンは少なかった。
普通は発情した男にいきなり挿入されても痛いだけかもしれないが、そこは匂いフェチ設定のお陰で、姉の方も最初から準備万端状態なので、まどろっこしい前戯を省略できるとも言えるし、逆に単調だと言うこともできる。
プレイ内容的にはそこまで印象に残るものはなく、唯一マニアックなプレイだったのは腋コキくらいだった。
反面、服装差分が多めで、普段着用している私服の他に、水着、バイト先の制服であるメイド服（？）、ライダースーツを着用した状態でのシーンがあったのはよかった。
また、挿入する場合は全部中出しするのは、きちんとタイトルやコンセプト通りだと感じた。
公式ＨＰでは「ヒロインが妊娠したら、最後にボテ腹Ｈが１回だけ・・・。そんな内容に物足りない気持ちになったことはありませんか？孕ませＨをテーマにした当シリーズでは、そんなことありえません！」と書かれているが、書かれている通りに本作ではボテ腹Ｈが２回ある。
「力強く書いている割には２回かよ・・」と思わないでもないが、個人的にはボテ腹Ｈに興味が無いので、特に気にならなかった。
本作のボリュームはＣＧ枚数が２５枚、Ｈシーン回数が１４回となっている。
ＣＧ枚数の割にシーン回数が少ないことからも予想できるように、１シーンに２枚のＣＧが割り当てられているものが多く、尺も長めだったので、オカズとして使いやすかった。
グラフィックのクオリティはまずまずで、塗りにしろ原画にしろ標準的なものだった。
ヒロインである姉は弟に対しては傍若無人で、直ぐに手が出る古いタイプのツンデレだが、プレイヤーには弟が好きなことがビンビンに伝わってくるし、二人がクラスメイト等の関係でなく、姉弟の関係だということもあって、その傍若無人さを不快に感じることはなく、むしろ「古き良きツンデレ」と言いたくなるヒロインだった。
姉と子作りをすることに対する背徳感は皆無で、近親相姦特有の背徳感を期待していると肩透かしを食らう反面、主人公にとっては昔から憧れや性欲の対象であると同時に、暴君でもあった姉と好き放題セックスすることに対する一種のカタルシスはあった。
システムやコンフィグ周りに関しては独特の挙動がいくつかあり、少々使いづらかったが、プレイ時間の短い低価格作品なので、大きな問題ではなかった。
コンフィグ項目は概ね揃っており、フルスクリーン時の解像度まで変更できるのだが、通常のエロゲのようにコンフィグ画面を開いて・・・という設定方法ではなく、Windowsの右クリックメニューの要領で設定するので、少々設定しづらかった。
不便な点としては、右クリックでもスペースキーでもEscキーでもテキストウィンドウを消去できないことで、唯一の方法はテキストウィンドウメニューの「CLOSE」コマンドをクリックする方法だけだった。
また、クリック（改ページ）でボイスを止めるかどうかを設定できるのだが、クリックで音声が停止しないように設定してもマウスホイールで読み進めると、設定に関わらず改ページで音声が停止してしまうのも不便だった。
クリックもしくはEnterキーで読み進めると途切れないのだが、普段マウスホイールでテキストを読み進める自分の場合、癖でホイールで読み進めてしまうことが多かった。
そういう人のために、ホイールでは読み進めることができないようにする設定もあるので、自分はホイール機能をオフにして対応したのだが、そもそもホイールで読み進めても音声を途切れないようにしてほしかった。
もう一点謎の現象として、フルスクリーンでプレイしていると、ＣＧが表示されている時に、ヒロインの顔の輪郭が薄い青色の四角形で囲まれるという現象に遭遇した。
イメージとしてはカメラの顔認識時に出る四角形をもっと目立たなくした感じのもので、遭遇率はほぼ１００％だった。
結構目立つかと思いきや、意外と目立たなかったので問題と言うほどではなかったが、色々と謎な現象だった。エロゲのエンジンにも顔認識機能がついているのだろうか？