服装のバリエーションが豊富なのと、調教済みの由麻にも他ヒロインと同様のシーン数あるのが良かった。
・マイルドな陵辱・調教モノ
ヒロインの陵辱されることに対する拒否反応は強いとしても悲壮感は薄いし、2回目くらいの陵辱から快感を覚えるようになるため、本作はヒロイン陵辱・調教モノとしては比較的マイルドな作品だった。
ゲームの流れは「ヒロインを攻略するための情報を集める→Hシーン→本作のウリであるスリーステップ調教」という流れで、変な隠し条件も無いので攻略で特に苦労することはなかった。
「一人のヒロインを追いかける→エンディング→最初から」という流れを繰り返すのではなく、全ヒロインを並行して攻略していくようにデザインされており、全ヒロインのスリーステップ調教をコンプした段階のセーブデータを保存しておけば、一周で全ヒロイン&ハーレムエンドを開放することができる。
個人的には並行して攻略すると、調教度が同じような段階のヒロインとのシーンを続けざまで見ることになり、若干マンネリ気味になるので好きではないのだが、本作の場合は拒否反応がヒロインによって違うのと、既に調教完了済みの由麻も攻略対象のヒロインなので、マンネリになることなく最後までプレイすることができた。
女学園の教師という立場の主人公は、教育界では名家の人間なのだが妾腹の子のため本家からは酷い扱いを受けてきたという過去があり、そのために本家のことを蛇蝎のごとく嫌っているという背景設定はあるのだが、別に本家に復讐するためにヒロインたちを調教するわけではなく、あくまでも自分の支配欲を満たすというのが調教の動機となっている。
そのせいか、主人公は思いの外に愉快な性格で、支配者になるという中二病全開な野望を持っているだけでなく、突如高笑いを始める、ジャージをマントみたいに翻す等の痛い行為を堂々と行うので面白かった。
主人公の名前は変更可能だが、調教完了までは「先生」あるいは「お兄さん」、調教完了後は「ご主人様」と呼ばせるので違和感は全くなかった。
ちなみに、名前変更は通常のコンフィグ画面からではなく、ゲーム起動時に開くことができる起動オプションから設定できるようになっている。
・調教に対するヒロインの反応は様々
本作のヒロインは調教対象の4人+調教済み1人となっているが、調教対象はそれぞれに調教に対する反応が違うので、飽きずに最後までプレイすることができた。
反応を大雑把に分けてしまえば、咲耶と絵美理の毅然とした反抗と、桃香と紗菜の戸惑いの二種類にわけられる。
咲耶はお互いのことを殆ど知らないのに、物語冒頭で主人公と許嫁関係になることに全くの拒否反応を見せず、何を考えているかわからないミステリアスな第一印象をプレイヤーに与えるヒロインとなっているのだが、実のところ、父親に気に入られるために望まれた人形を演じているだけという呆気ない真相となっている。
誰に対しても取り繕った笑顔で対応する咲耶だが、主人公に一度犯された後は主人公にだけは反抗的な態度を取るようになる。
好きな子にはイタズラをしたくなる心理とはちょっと違うかもしれないが、主人公にだけは負のベクトルとはいえ他の相手とは違う特別な反応を見せてくれるというのがたまらなく、もっと調教をして色んな反応を引き出したいと思わせる魅力のあるヒロインだった。
学生会会長の絵美理は本作では最も傲慢で女王様なキャラクターで、父親が学園の大出資者なために学園で好き放題に振る舞っているのだが、必ずしも親の七光りだけではなく、学生としてやるべきことは一応真面目にやるという隙のないターゲットとなっている。
その傲慢な性格ゆえに抵抗も最も激しいのだが、煽り耐性が極端に低いのも特徴で、調教対象としては最も盛り上がる性格だった。
また、好き放題振る舞う女王様が陥落した後には、主人公相手にだけは奴隷として振る舞うというのも征服欲を満たされて良かった。
風紀委員長であり、主人公とは腹違いの妹である桃香は、庶子のために爪弾きにされている主人公を唯一慕っている本家の人間で、本家を毛嫌いしている主人公も桃香に対してだけは兄として振る舞うし、彼女のことを可愛く思っている。
主人公のことを兄と慕うが故の無防備さや、本家からも溺愛されて育てられたため、人の悪意というものを知らず、怒りよりも戸惑いが先にくる陵辱に対する反応などが素晴らしく、育ちの良いお嬢様を陵辱するのと、妹を陵辱するという2つの要素が同時に楽しめるヒロインだった。
主人公自身は近親相姦についてはなんとも思っていないのだが、桃香の方は調教のたびに血の繋がった兄妹であることを意識させるようなことを言うので、近親相姦をメインとしていない作品として丁度よい背徳感があった。
母乳体質であるのも桃香の特徴で、それを利用したプレイも複数あるので、設定だけではなくしっかりと特徴をHシーンに活かしていた。
紗菜は幼い外見をしているが内面は外見以上に幼く、肯定的に表現するならば純真無垢という言葉が当てはまるヒロインとなっている。
その内面の幼さたるや、性的な行為を何も知らないので、犯されてもそれがセックスだということを認識できないという極端なものとなっている。
そのため、性的な行為を悪いことだと教えることで、他のヒロインの羞恥心とは違う形でスリーステップの羞恥パートを盛り上げることになる。
また、調教が進んで快楽を感じるようになると、「いい子にしているからセックスが気持ちよくなる」と嘘を教えることにより、紗菜は最後まで性的な行為を認識しないまま牝奴隷となる。
個人的には内面が幼いキャラは好みではないので紗菜も好みでは無かったのだが、客観的に見ると紗菜の無知さをしっかりと活かしたシーン内容、展開だったので、真っ白なヒロインを染めていくのが好きなタイプにはハマるヒロインなのかもしれない。
由麻は既に主人公の牝奴隷で、他ヒロインの情報収集や調教中の見張りなどで主人公の右腕として活躍する。
大抵の調教ゲームで主人公の右腕ポジションといえばサブヒロイン扱いで、シーン数は少ないことが多いが、本作ではしっかりとメインヒロイン扱いで、シーン数も同じだけ用意さている。
弱みを握られて泣く泣く服従というわけではなく、逆に快楽のために従っているわけでもなく、牝奴隷として主人公のことを慕っているというのがポイントで、主人公を取られるのではないかと気が気でなく、奴隷を増やすのには積極的でなかったり、他のヒロインに嫉妬したりライバル心を持ったりと、信頼できる牝奴隷だが言うことを聞くだけの都合の良い人形じゃないのが良かった。
彼女のシナリオも面白く、両親に捨てられたという過去も関係しているのだが、主人公に捨てられると自分は無価値になるという強迫観念を持っており、中盤ではヤンデレみたいになって一時間ほど放置しただけで不在着信とメールが50ずつ来るようになる。
終盤では自身への調教を通して奴隷としての自信をつける展開になるのだが、既に調教が完了している由麻も違った方向で調教が進むので面白かった。
特に由麻はシナリオだけでなく、Hシーンの内容も奉仕系が多く、他ヒロインとは大きく違ったので、全てのヒロインを同時に攻略しなければならない本作のマンネリ打破に一役も二役も買っていた。
・3シーン使って描かれるスリーステップ調教
本作のHシーン枠は全部でヒロイン毎に14回+ハーレム1回の71回となっているが、ウリである発情スリーステップ調教を1シーンと考えると各ヒロイン8回となる。
個人的にはスリーステップ調教は尺の長い1シーンだと感じたので、そうなると全部で41回と抜きゲーとしてはやや少なめの回数になってしまうが、実際には他のシーンも尺がしっかりとしていたので、Hシーンのボリュームで不満を感じることはなかった。
カウントダウン機能が用意されており、また、カットインのオンオフを設定することも可能となっている。
猥語修正もなく、モザイクの面積が最小に留められているのも嬉しい点だった。
BGVは通常音声とは被らないようになっているが、心の声が再生されている時だけはBGVが同時に再生されるという丁寧な作りになっていた。
発情スリーステップ調教はゲーム内の丸一日を使って調教するというもので、殆どの場合、授業中に辱める(恥辱調教)→愛撫等の前戯or奉仕(煽情調教)→発情したヒロインと本番(本番発情調教)という流れとなっており、3シーン、CG4枚を1セットとした調教となっている。
恥辱調教はバレないようにオナニーさせたり、玩具を装着した状態で授業を受けるというのがメインで、煽情調教ではバレる心配がないシチュエーションでよりがっつりと発情させる、そして本番発情調教で思いっきり絶頂させるという流れになっている。
個人的には数よりも質(1シーンあたりのボリューム)を重視するタイプなので、本作の仕様は非常に良かった。
ただ、スリーステップ調教を1回と考えると、上述したように各ヒロインにHシーンが8回しか存在しないことになってしまう。
更に2回は陥落後のシーンなので、ヒロインは6回のHで堕ちるということになる。
そのため、ヒロインの陥落は早すぎるとは感じなかったが、徐々に堕ちていくというよりも、スリーステップ調教ごとにレベルが上がるかのように調教具合が進んでいく感じだった。
それ以外の普通のHシーンも大体はCG2枚使ってあるため、前戯→本番という流れが多く、尺もたっぷりあったので実用性が高かった。
シーン内容も上述のものだけでなく、アナルやお漏らし、髪コキ等々バリエーション豊かだった。
また、コスチュームも非常に種類が多かったので、ヴィジュアル的にもプレイ内容的にも最後まで飽きずに楽しむことができた。
・大ボリュームのCG
本作のCG枚数は全部で115枚となっており、由麻以外のヒロインが23枚、由麻が20枚、ハーレムが3枚となっている。
基本枚数だけでも大満足なボリュームだが、差分も豊富で、前戯から本番という流れでCGが切り替わるときも、手を抜くことなく前戯での精液などがしっかりと描かれているのが素晴らしかった。
立ち絵は任意の状態に切り替えることも可能で「着衣(通常の立ち絵)」「ノーパン・黒ストッキング」「スカートオフ」「下着+ストッキング」「下着」「全裸」の状態に切り替えられるようになっている。
本作にもBishop恒例の吐息・熱気表現があるのだが、今作の表現は過剰すぎで、肝心の性器周りがぼやけて見えたり、吐息表現も不自然に感じたので、自分は結局オフにしてプレイすることになった。
熱気・吐息表現自体は好きなので、できればマイルドバージョンも用意してほしかった。
・ヒロインは全員並行して攻略する必要あり
本作のシステム周りは必要なものは大体揃っていたが、キャラクター毎に個別に音量設定できない点と、ウィンドウモードでプレイする時にウィンドウサイズを自由に変更できない点は不便だった。
反面、「クリックするまで繰り返し再生」や「同じ人物の台詞になるまで再生を続ける」というオプションは目新しかった。
HシーンのBGMを二種類から選べるのもBishopの特徴で、本作の場合シリアスとトランスの二種類から変更することが可能となっているが、どちらも戦闘シーンかよ!と突っ込みたくなるカッコイBGMだった。
マウスジェスチャ機能も搭載されているのだが、過敏すぎるきらいがあり、最初マウスジェスチャの存在に気づいていなかった時は、右クリックでメッセージウィンドウを消去した時に勝手にセーブやロード画面が開くのでバグだと勘違いしてしまった。
オフにしようにもコンフィグ画面を見ても設定項目が存在せず、オフにできないのかと思っていたのだが、スタートアップ画面の設定から変更できるようになっている。できればゲーム中のコンフィグからも設定できるようにしてほしかった。
最初の方でも書いたように、本作はヒロイン全員を並行して攻略しないとハーレムシーンを見ることができないようになっている。
ゲーム内の日程にはそれなりに余裕があるので、効率を追求したりする必要はないが、1人のヒロインを追い続けるのは難しいバランスになっている。
ゲーム性があるわけではなく、朝、昼休み、午後、放課後と一日につき4回の選択肢があり、エピソードを見たいヒロインを選ぶだけの単純なものとなっている。
マップ画面に表示される選択肢の色でストーリーを進めるために必要なエピソードがわかるようになっているので、攻略に行き詰まることはないだろう。