特にこれといった強みは無いが、徐々に堕ちていく描写は良かった。
タイトルから分かるとおり、淫堕の姫騎士ジャンヌの続編なのだが、プレイしてなくても余り問題ないと思う。
というよりは、シナリオを理解するなら、他にもcatwalkNEROの作品をプレイしていないと、超展開についていけないので、メーカーのファンでも無いのなら、シナリオ部分はスッパリ諦めるのが吉だと思う。
正直なところ、わざわざ壮大な物語にする必要性が全く感じられなかったので、ジャンヌシリーズのみの世界観で終わらせて欲しかった。
また、物語は前編はジャンヌが元いた世界(ファンタジー世界)、後編が現代日本という展開になるのだが、わざわざそんな面倒な展開にする必要性が全く感じられなかったので、これも不要だったと思う。オーガが自衛隊とバトルを繰り広げるシーンは笑えたのだが、笑いは陵辱ゲームに期待しているモノではないので、やっぱり現代編は必要なかったと思う。
Hシーンは全部で69回、CGは80枚と、フルプライスゲームとしては標準的なボリュームになっている。
Hシーンのテキストは、シナリオライターが官能小説も執筆しているだけのことはあり、素晴らしかった。
また、調教ゲームらしく、処女を奪わずにアナル特化の調教が出来るのも良かった。
しかしながら、調教メニューはプレイヤー側が選べる余地は少なく、無印と比べると、自由度が少なく、エンディングが豊富に用意されている割には、シナリオも2週目以降はほとんどの部分が、既読文章となってしまうのは残念だった。
更に、Hシーンの内容は無難なものが多く(特にジャンヌ)、オーガに犯されるという部分を除けば、ファンタジーな世界観を生かしたHシーンというものは少なくて残念だった。
堕ちる過程はしっかり描かれているのだが、序盤にいきなり、体の感度をMAXまで改造されてしまうのは性急な展開に感じられたので、心だけでなく体の方もじっくり堕として欲しかった。
その代わりと言っては何だが、調教が進むにつれ、肉体にも変化が訪れ、どんどんサキュバス化が進んでいくのは良かった。
また、ジャンヌ以外の3人に関しては、シナリオ中では激しく犯されているのに、シーン数の都合で堕ちていく過程が駆け足になってしまうのは、仕方無いとは言え残念だった。
フタナリシーンは多めだったので、フタナリ好きには嬉しかった。
ただ、フタナリの内容的には、フタナリを使って他のヒロインとセックスというのが多かったので、男にフタナリを責められる展開が好きな人には少し残念な内容かもしれない。
本作には、ヒロインであるジャンヌの思い人の教師である城嶋が登場するのだが、彼の存在も中途半端で、必要性を余り感じなかった。
ヒロイン、あるいはオーガ視点のストーリー進行となるため、城嶋には感情移入が一切出来ないので、城嶋にとってはNTR展開だとしても、プレイヤーにとってはNTRを一切感じられないという残念なことになっている。
前作ではそれなりに出番の多かった、ジャンヌの母親であるセリーヌだが、今作では端役に下げられてしまっており、出番が非常に少なくなっている。
その代わりに、アナスタシとミハルという新キャラ(他作品からの登場)が増やされているのだが、アナスタシアの存在は色んな意味で全く以って不要なキャラだった。
ミハルはシーン数こそ5回と少ないものの、実は本作で一番悲惨な目に遭う(激しく陵辱される)キャラだし、悪堕ちが似合うキャラだったので割りと良かった。
反面、アナスタシは、Hシーンでオーガが調教してる横から無駄な茶々を入れたりして、鬱陶しかった。また、彼女がストーリーを意味不明な超展開に持ち込む犯人なので、両方の面で必要なかったと思う。わざわざ、セリーヌを降格してまで登場させる必要性を全く感じなかった。
余談だが、本作で陵辱されるアナスタシアと、茶々を入れてくるアナスタシアは、見た目は同じだけども中身は全く別人である。この辺でもプレイヤー置いてけぼりである。
ユーワのHシーンに関しても、フタナリ成分が多めとはいえ、ジャンヌと似たり寄ったりで、オーガに犯されるシーンが多めだったので、国賊のオッサンがオッサンらしさを発揮してネチネチと責めるなりしてもっと活躍してほしかった。
グラフィックは、無印と比べると、ジャンヌも含めて、原画家が変更されている。
ジャンヌに関しては、個人の好みの問題で、どちらも甲乙つけがたいが、ユーワやアナスタシアのような幼児体形キャラはいまいちだった。
幼児体形キャラは幼げに見せるために、目を大きめに描くというのは常套手段の一つだが、今作では大きすぎて違和感があった(特にユーワ)。
また、本作ではほとんどのHシーンでヒロインはオーガに犯されるのだが、オーガのペニスが大きすぎてイマイチだった。
もちろん、異種姦らしさを出すために、オーガのペニスを大きく描くのは当たり前のことではあるのだが、大きすぎてフェラのシーンでは口に入ってるようには見えないし、挿入シーンでも場面によっては違和感があったので、いくらオーガといえど、ペニスをもう少し小さくして欲しかった。
システムに関しては、右クリックでウィンドウ消去が出来ないのが不満だったが、それ以外は動作も軽快で良かったと思う。
オートモードも細かく設定できるのも良かった。
ただ、ピー音が割りと大きめで、後半は隠語も多めなので、耳に付くのが残念だった。
・総評
割りと良くある調教ものなので、特別にこの作品を薦めるような部分は少ないが、調教過程はそれなりにしっかり描かれているので、調教ゲーとしては悪くないと思う。
また、登場キャラやストーリー展開に無駄が多かったので、この辺りを何とかすればもっと良くなったと思う。