ErogameScape -エロゲー批評空間-

Predawnvagabondさんの魔法少女リィ -淫魔の試練場-の長文感想

ユーザー
Predawnvagabond
ゲーム
魔法少女リィ -淫魔の試練場-
ブランド
ルナソフト
参照数
755

一言コメント

(GiveUp) グラフィックは素晴らしいし、ゲームバランスも良いのだが、システムや操作性の悪さによりギブアップしてしまった。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

ゲームのメイン部分となるダンジョンパートは目新しい要素こそ無いものの、非常に良く出来ていた。
自分がプレイした範囲では、強力すぎる武器、理不尽に強すぎる敵や、逆に弱すぎる敵などのバランスを崩壊させるような部分も無かったし、装備品も名前が同じでも、入手するごとに性能が違うものが手に入るので、より性能の高い装備品を求めてダンジョンに潜る、ハックアンドスラッシュ的な面白さもある。
誰かとパーティーを組めないのは残念だったが、予算的にも厳しいだろうし、だからと言って、優男と組みたいかと言われると首を傾げざるを得ないので、装備品とパーティーメンバーの中間的な位置にある、使い魔システムは中々良かったと思う。

ギブアップしてしまった理由の操作性やシステム周りの悪さだが、どうしても自分のテンポ通りに進めるのが難しく、挫折してしまった。
ADV部分の場合、調節できるのは音量とテキスト速度のみである。
これだけなら、何だかんだ言っても同人ゲームだし、そういうことも有るよね、と言えるのだが、ADV部分では、バックログ、ウィンドウ消去、ctrlでのスキップ以外の操作が出来ないのである。
ウィンドウ上に一切のコマンドボタンが無いので、コンフィグどころか、セーブ画面すら開けず、非常に不便だった。なお、ダンジョン内では、戦闘中以外はいつでも任意にセーブ可能なので、全滅して何十分もパーということは無かった。

ゲームパートもお世辞にも快適にプレイ出来るとは言えなかった。
ダンジョン内の移動以外は基本的にマウスのみで操作することになるのだが、戦闘中の各コマンドボタンが小さかったり、ボタンと敵の配置関係が悪く、操作が面倒だった。
それと、これが挫折してしまった最大の理由なのだが、ダンジョン内移動にしろ、戦闘にしろ、速度を変えられないのである。
割りとエンカウント率が高めな上に、性能の高い装備品を探して何度も雑魚敵と戦う上で、戦闘速度を変えられないというのは致命的だった。


グラフィックはクオリティは非常に高かった。これを目当てで購入したようなものだし、グラフィックだけでも価値はあると思う。
枚数は差分抜きで、20枚と値段に対して多め。

Hシーンはメインヒロインのリィが15回。それ以外のヒロインが全部で5回となっている。
リィのHシーンの内容はイケメンとの、精液採取が目的(口実?)のHが5回。残りは各フロアのボス敗北による陵辱となっている。
陵辱は触手、スライム、異種姦など、ファンタジーの世界観を活かしたものになっており、各ボスにつき、2種類の陵辱内容があり、また、コスチューム毎の絵の差分(魔法少女、巫女、メイド、セーラー、ゴスロリ)も用意されている。
敗北したヒロインが犯されるというシチュエーションにリィの性格がマッチしており、戦うヒロイン犯されましたなシチュエーションが好きな自分としてはオカズに使える・・・と言いたいところだが、各シーンの尺が非常に短いので、微妙なところだった。

ヒロインのリィは同姓の女の子に対してはフランクで優しく、男に対しては普段はツンツンしているという、割りと典型的なツンデレだが、プレイヤーはリィを操作しているため、デレが男に向いても素直に萌えられるかと聞かれると微妙なところだった。


・総評
ゲームのバランスは良かったし、グラフィックも素晴らしいのだが、システム周りや操作性が悪く、戦闘回数が非常に多い本作では、それが仇となり、最後までプレイすることが出来なかった。