実家のような安心感。 ストレスフリーで美少女ゲームのお手本のような作品です。 ヒロインの可愛さとストーリー展開のバランスが秀逸。 自分は純愛を描き切った愛理√がダントツに好きです。 ましろ色を染めた恋が愛に育つ物語でした
FHDリメイク版にて初プレイの為、オリジナル版との比較は出来ません。
あくまで作品の感想になりますのでご容赦ください。
実家のような安心感。
本作を一言で表すならば、まさにこの言葉がふさわしい。安心してオススメできる「美少女ゲーム」のお手本のような作品でした。
斬新なのは立ち絵の使い方。これは他作品でもぜひ見てみたい表現で、没入感が増し素晴らしいです。
★愛理√が魅せた純愛物語★
愛理√が頭一つ抜けて純愛を丁寧に描いてくれていました。個人的には一番好きです。
本作のテーマは恋の色は何色にも染まる純真無垢な真っ白。
リメイク版のコピー「恋は遠のき、愛は色づく。」が綺麗に描かれたのも愛理√だったと感じます。
誰かと出逢い恋をして、やがてそれは愛に変わる。
愛理の場合は新吾と出会う事でツンデレのお嬢様の心を解きほぐし、お互いに意識し惹かれあう。その先に待ち受ける問題を二人で解決し、それぞれの答えを見つけ恋はやがて愛の色に染まっていく。
テーマを踏襲しつつも、この流れは王道であり完璧な勝利のパターン。
文章の言葉選びも繊細で好みでした。
愛理は「変化を受け入れ楽しむ」未来を選び、新吾は「気を遣わず愛する人を守る」未来を選ぶ。振り返れば、きちんと内面性の答えを見出した√でもありました。これはましろ色が愛に染まった結果ですので、締め方まで隙がない√だったと思います。
それにしても愛理のデレた姿は蕩けていて可愛いすぎましたね。アニメ版では一生独身宣言の滑り台コースだっただけに感慨深いです。
他のヒロイン個別は正統なキャラゲーの範囲内だったと思います。
★ヒロイン達の魅力がすんごい★
これはつばす先生の原画が良すぎたのもあります。
全ヒロイン好きになる事ってあまりないのですが、本作ではみんな好きになれました。
強みが明確に違い、キャラ造形も非常に優れていたと思います。
だからこそ物語に没入してしまいました。
サブキャラも強かった。
紗凪に関しては説明不要でしょう。可愛すぎ。蘭華さんとかもう最高だったんですよ。攻略なんて当然無理ですが(ジャンル代わってしまうので)妄想する事しかできず悲しいですね。結子さんは魔性で卑怯ですし、万智先生の危うさはツボでしたしw
★みう先輩√について★
主人公の人格変わった?
その為か共通や他ヒロイン個別に比べ、繊細さに欠ける主人公のように感じました。最初は戸惑いましたが、慣れるとフラット且つ何色にでも染まる美少女ゲーム主人公デフォルトのようで悪くはありません。ただ純愛要素は薄まってしまったので、古き良き「ギャルゲー」のノリという印象に落ち着きました。
物語も少し毛色が異なり、紗凪の叶わぬ恋心が切ない…。
新吾の内面問題やみう先輩との恋の過程が置き去りでしたが、みう先輩の魅力がそれを覆し、ぱんにゃに最後泣かされたので満足です。
あとは紗凪を幸せにする使命を残すのみですね。
★えちシーンについて★
う、動くぞ‥‥?!で今更感動はしません。
そんな作品は今ならいくらでもあります。
ただ本作に限っては、つばす先生の絵が動くぞ!で感動でした。
好きな絵師様の原画なので嬉しくてたまらなかったです。
内容自体は平凡で、正直言ってそんなにえっちくもないです。
ゆえに語ることはあまりないのですが、みう先輩に関してはどうしても触れなければなりません。
新吾くん、切ない。切なすぎ。
泣きました。(爆笑しながら)
若さゆえの暴発。気持ちは分かるけども見てられない。
純愛の切なさではなく、こんな形で切なさを表現してくるなんて恐れ入りました。完敗です。
別作品ですが、『プライマルハーツ2』の”初えっちで間違えて後ろの穴に入れちゃったけど気づかない主人公”以来の衝撃。
これは忘れることのないえちシーンでした。みう先輩の優しさが辛いw
最後に。
純愛とキャラゲーのハイブリットで非常に良作でした。
そして、紗凪√が無いのは完全にバグでしょう。
発売当時に紗凪√を望んでくれた同士の方々に感謝です。