前々作であるPrincessFrontierには及ばないが、AXLが良メーカーだと言わせる基本は十分に踏襲しており、普通に面白かった。感心すべき点は 前作Like a Butlerとの差別化かと。
AXLの伝統(フォーマット)をまとめてみました。
①キャラゲーであること。 各々のキャラクターとかみ合わせる事で各ヒロインをまとめて表現している。
②男キャラにもボイスを充て、力を入れていること。
③特定の声優を使い続けていること。 (ゆかり教育が浸透し洗脳レベルと化している 松田さん何故エロ無し?)
④絵師 音楽は毎回同じ人+SDキャラ
⑤ノーマルエンド/トゥルーエンドの2種類がある
⑥全ヒロインの主題歌がそれぞれのショップ特典としてついてくる。
いつものAXLと言われる所以はおそらくここらの伝統に沿って作られているからだと思います。
シナリオに関しては、いきなり幽霊がでてきたり(ひだまりですか?w) ヒロインがどっかのお姫様で、
その※が○だったとかありえねー!等々 Like a Butlerをぶっちぎる展開ですので、あまり期待しないほうがいいかと。
キャラよりもシナリオを求めてしまうと、おそらく地雷になってしまうかもしれません。
いつものAXL+たまたま良いシナリオに巡り合えたPrincessFrontierはよっぽどの良作だったのでしょう。
(キャラクター、世界観、シナリオが巧く噛み合っていました)
一方でAXL伝統であるキャラを大切にする姿勢、仲間内の雰囲気を巧く演出する姿勢には相変わらず好感が持てます。
ただ、非常に不安に感じていたものが 2作続けての学園物であることとヒロイン構成が似すぎていることです。
・キャラ構成比較(ヒロイン)
Like a Butler ・幼馴染 ・お嬢様 ・外国人 ・毒舌ちびメイド
かしましコミュ ・幼馴染 ・お嬢様(姫)・外国人風 ・毒舌ちび下級生
こうやって並べてみると全く一緒ですね。
しかし、プレイをしてみるとあまり一緒とは思いませんでした。
(もちろん同じAXL作品なので、一緒な面は多いですがそれでもちゃんと差異を考えて作られている感じ)
特に瑞穂と榛名は毒舌で背が低いという一見似たようなキャラなんですが、プレイをし終わってからは似たようなキャラとは
思わなくなりました。
理由を考えてみると、声優を変えてきたところもそうなんでしょうが 上手くサブキャラクターと組み合わせることで
個性が出ているのだと思います。 AXLの得意とするチームプレイの恩恵でしょうね。
イケメンの癖に三次元嫌いの裕信のフィギュアを重しにして、毒舌発言は笑えました。
また、意図的に卑猥単語を連発させたり、好きでもない人と○○○○できるか試しただけです、等々の発言はかなり萌えました(笑)
その根本にはキャラクター作りの際に『それぞれの異文化交流』というテーマに沿って練られており、それに
チームを組み合わせることにより上手く個性を出せているのかと。
そういうキャラクター作りの丁寧さがAXLの一番の魅力だと思います。
男キャラも毎回同じにならないよう工夫が感じられよかったですが、プリホリのあの3人を超えることはちょっと難しいのでしょうね。
主人公はよくある鈍感系主人公でしたが、個人的には気にはなりませんでした。 逆にモテモテを認識できる主人公だと
場違いになる可能性が大ですし。 気づかないのが面白いのではないでしょうか。
シナリオに関しては途中からまとまりが無くなったのは残念ですね。まあ、あまり期待はしていませんでしたのでこんなもんかな、ですが。
榛名の許婚との対決や主人公の○○との再会という大きなイベントがあればずっと良くなったんですがね。
エンディングはノーマル、トゥルーと2種類ありますが、選択肢で即ノーマルエンドは物足りませんでした。
2打席連続HRエンドとか、なんてうらやま・・・じゃなく、味気がないですね。
良かった点を上げると異文化交流を基礎にして進められていったこと、サブキャラのウルザの動かし方でしょうか。ルートによって主人公と同学年、一個下と
目的を持って配置できているのは感心しました。
システム面ではワイドスクリーン対応でかなり進化しています。
『このセクハラ野郎♪』
のドアップはかなりキましたw
ひとつだけ、どうしても許せないのがAXL商法と呼ばれる、各ヒロイン主題歌を別々のショップ特典にする販売方法です。
前回はRitaさんが良かったんですが、今回は片霧烈火さんが良かったですね。 毎回外しています・・・・orz
まとめ。
AXLの魅力であるテーマに沿ったキャラクター作り、仲間内の雰囲気作りは相変わらず。そんなに重い展開も無いため、気軽にプレイができます。
反面、シナリオはテーマに沿っているとは言え、いまいちすっきりしません。もっと大きなイベントを増やしたほうがよかったですね。
大きなイベントこそ、主人公や仲間も活躍できる機会なんですし。
またAXLが決して進化をやめたのではなく、システム面や構成など同じ物を作らない、良くしていこうという姿勢は十分感じられます。
ただ、この進化はAXLが好きな人がじっくり見て感じとれる、些細な・小さな進化かもしれません。
そろそろ誰もが感じ取れる進化が欲しいところですね。 次回作も期待しています。