いつもの絵描き、いつもの声優陣(青山ゆかり、松田理沙)、いつものシナリオ、いつものミニキャラとまんまAXL。前作より笑いは劣るものの合格点。
AXLの上手いところはキャラクター同士のまとめ方だと思う。最初登場キャラを見たときに、奏の妙に気になる声とか
不自然なまでにカタコトのセーラ&ダリル。 やけにというかわざとらしすぎる暑苦しさの六右衛門と冷たい瑞穂。
これらの人間+更沙とつるむわけだが、どうも不自然。
ヒロイン&主人公と更沙は同じクラスなのだが、六右衛門は上級生だし、セーラは隣のクラス。更紗は生徒会長で
浮かれている存在なのだが、彼らがわざわざ集まる理由がないのだ。
なにかシナリオや設定の都合で集まっているように見えてしまった。
それに一人一人に家が与えられるわけで、まんまキャラクター同士の繋がりが作為的で気になって仕方なかった。
また、庶民パワーを見せるというのも学園生活の場ではなくて、競争の場を与えられて見せ付けて勝つという
これまたどうかな?と思うところがあった。
もっと授業の場で庶民パワーすげえ!って思わせるようなイベントがほしかったと思う。
これを使った笑いを期待していたので、前作ほど笑いが無かった。
しかし、これらのまとまりの無いパーツを上手く調理して中々に美味なものに仕上げるAXLはさすがだと思う。
例によって最初は違和感があるがプレイしていくうちに作品に引き込まれこういう違和感を最後には全く感じなく
なっているという、そしてばらばらだったキャラクター達がいつの間にか一つにまとまっているという
作品や雰囲気の作り方は前作同様上手にできている。
まあ、もうちょっと前作並に男どもの活躍の場があってもよかったが、それを差し引いても心地良い作品に
仕上がっているのではないか。
AXLの作品を見ると如何にしてキャラクターを大切に育てるか、という姿勢が良くわかりこの姿勢が作品の雰囲気を良くして
いるようにおもえる。
声優の使い方も抜かりなく、AXL+青山ゆかりはもう飽き飽き、という事前の予想を見事に裏切ってくれた。 やっぱ青山サイコー
他のキャラクターも可愛く、シナリオはご都合な点が多いがそれでも全体的に良いものに仕上がっている。
キャラの可愛さなら前作以上、笑いとか雰囲気なら前作のほうが好きだったが、十分な合格点だと思う。
AXLはもう立派な一流メーカーだと認定したい。