もはやB級作品はB級メーカーにしか作れない。あんでるは立派なB級メーカーだ。
何を持ってB級というのかは難しいところだが、B級というのは
そのなんとなく思いついちゃった妄想をいかに悪意なく他意なくノリノリで引っ張り、
ここぞという所で遠慮なく撤退する その後味の良さというか潔さだと思う。
あんでるが立派なB級メーカーであるのはこの作品から悪意も他意も伝わってこないからだ。
そう、狙ったわけでもないのにB級作品になってしまうのがあんでるというメーカーなのだろう。
この作品に登場する 『テキーラ兄さん』
飲めば飲むほど陽気になって(酒に酔って)ライバルをシバキ倒すヒーロー。
西部劇風の真っ赤な顔をしたおっちゃんがテキーラを飲みながら好き勝手に
暴れる(しかも笑顔)という妄想が頭の中に展開された瞬間、笑いが吹き零れてしまった。
こんな発想がB級メーカーそのものだろう。そんなものにウケてしまう自分もそれに近いか。
ただ、楽しいゲームではあるのだがいかんせんそのほかの部分がだめすぎる。
サブヒロイン4人は1回のプレイで全員Hできて、最後の最後に選ぶだけ。
メインヒロインも終盤以外はまったく同じシナリオのためプレイ時間はやたら短い。
ボリュームが今の2倍くらいあれば(B級)名作だったと思う。
やや残念。