小さな大作。必死に生きる彼女らのひと夏。
初投稿なので記憶に残る名作の感想を。
発売当初は短いという不満の声でいっぱいだった夏空のペルセウス。
確かに短い。短いが、、、それがよかった。
短いシナリオの中にヒロインの葛藤や強い思いがここぞとばかりに詰め込まれた超凝縮型エロゲーである。
主人公のひた向きさとヒロイズム。それにただ甘えるだけのヒロインはこのゲームにはいない。ヒロインたちは真剣に生きており、そして主人公も真剣に生きている。そんな生命の強さや優しさが作品全体から感じ取れる。まさに夏の短い夜に浮かぶペルセウスのように彼らの心は大人へ成長する。
まとまりも非常によく、だらだらと30時間の大作にでもなろうものならこの夏空のペルセウスの良さは表現できなかったであろう。
BGMはシーンごとに非常にマッチしており、まさにヒロインの心の叫びを現したかのよう。minoriの超美麗グラフィック、最高の声優の演技も合わさり、すべての要素が夏空のペルセウスという小さな大作を作り上げる。まさに芸術的な纏まりを魅せる作品だと言える。
ヒロインの1人1人を決して忘れられない何かがこの作品には秘められている。
短いシナリオでも構わないから心に残るエロゲーをプレイしたいと思う方は是非とも一度手に取ってほしい。