king exitよりはキツイ展開が少なく、万人にとっつきやすい内容だったと思う。色々感想はあるがネタバレになるので、とりあえずプレイしてみろとしか言えない作品。
king exitプレイ後に気になってしまい結局直ぐプレイしてしまった。王道のking exit、外道のdemons rootsという事前情報だけは聞いていたので、前作のガチ外道魔族が主体の話かと戦々恐々とプレイしたが今作主人公のデスポリュカは平和を目指すカリスマリーダーで、基本的に弱者を救う正義側として戦うことが殆どなので受け入れやすい話だったと思う。
また、前作にあったような避けられないリョナ展開が無くなり、敵も絶望的でしんどいレベルの外道描写(前作の鬼畜魔族の所業レベル)は無かったのでプレイしてて鬱になることもなかった。
総括はこの辺りにしてゲーム性についての感想を書くと、前作不評だった超体力の敵はほぼいなくなり、ボスは基本的にそこそこな体力+多重行動になったおかげで難易度はそこまで変わらず中弛みしない戦闘となっていたと思う。前作同様、1周目だけのプレイでは後半の強敵を除けば基本的に苦戦する敵もおらず基本盾役で全面的に庇って、高火力を出せる味方で殴っておけばたいていなんとかなるのでそんなに深く考えなくても攻略できると思う。後半に出てくるMARK6にいる最終兵器や山脈にいる超獣、ラスボスは結構強くて何回か全滅したが、まあラスボス以外はそもそも戦う必要がないボスなのでいい塩梅だったんじゃないかと思う。ただ、多重行動になったためボスの攻撃の引き次第でかなり難易度が左右される印象があり、運要素は強くなったように思う(笑)。ラスボスの庇うスキルを無視する攻撃を連打されて負けた時はちょっとキレそうになった。
個人的にゲーム性で何よりも良かったのは、あのカットインとBGMかな。味方が覚醒する時に流れる勝利確定演出の音楽がメチャクチャ良くて、それに加えてかっこいいカットイン必殺技が入るのは熱かった。ボスバトルでは演出面はもう言うことがないくらいよかった。特に聖地での永遠人形戦は感動しすぎて発狂した。
次にシナリオ面についてだが、これも概ね良かったように思う。基本的にデスポリュカが魔族のために他国を侵略し、その過程で虐げられる奴隷(弱者)に手を差し伸べ奴隷と協力してその国の王を倒し国を乗っ取るという構図を繰り返していく訳だが、これが全くマンネリ化しないのが凄い。やはりどのキャラクターも辿ってきた弱者として虐げられた過去がかなり壮絶なため、この為政者を絶対に許せないと共感をさせられるのがポイントなのかな。母親や父親といった家族的な要素や主従愛的な忠義要素絡めてくるのも良かったのかもしれない。とにかく弱者を応援したくなるシナリオでまさに敗北者のための作品だったと言えるだろう。
キャラクターもデスポリュカをはじめとしてみんな可愛く芯が通っていて、魅力的なキャラクターだったと思う。味方には基本的に悪人がおらずどのキャラクターもかなり心に残った。まあその中でもポリュカ様とリリィの友情には泣かされました。結婚式のちょっと待ったや、漢と漢の熱いサシの戦いや逆境での覚醒や味方の増援など王道要素は全て取り入れてるのもgood。とにかく熱いシナリオだった。
ただやはり残念なのは、ラストの終わり方。いやking exitプレイヤーとしてああなるのは仕方ないと頭ではわかってるんだよ?でもさ、あんなに頑張ったポリュカ様の願いが叶う世界線も欲しいじゃん?みんなで祝勝会してポリュカ様を旗印に魔族と人間が手を取り合う世界を望んでいたのに、この展開は本当に悲しかった。前作では鬼畜すぎて許せなかったが、こんな理由でポリュカ様を殺されたらそりゃ永久洗脳と産場を解放してグイーネをけちょんけちょんにしちゃうよなと魔族を擁護したくなった。まあ一応最後に救いはあったものの、コレジャナイ感が強すぎてちょっと受け入れられなかった。
まあ長々と書いたが、間違いなく傑作ではあるので是非プレイしよう。出来ればking exitは先にプレイした方がいいかな?