一般性っていうのは、思ってるほど理性的なものじゃないんです。もっと感情的で、暴力的なものなんです。私はあなたが気に食わないし、多くの人もそう感じてるようです。だから我々はあなたを排除します。
「一般的であるということはそんなに大切なことなの?
大切なものを失ってしまった人はどうすればいいの?
大切なものも価値観次第であっという間にゴミに変わる。ゴミはゴミ箱へ。
そうしてぽっかり空いてしまった心の隙間を埋めるものが出てきたとして、いったいどんな心理でそれを拒むことができるだろう?
君が世界の敵だというなら、喜んで僕も世界の敵となる」
若干グロ耐性が必要か。でもフィルター機能もあったし、グロというだけで回避するには惜しい作品に思う。
選択肢のほとんどない一本道をひたすら突き進むゲームには、そうさせるだけの力が必要だ。虚淵玄というライターには、それが十分に備わっているように感じた。
息もつかせぬ展開が続き、後半の分岐によってエンディングが分かれるも、はっきり言って甲乙はつけにくい。個人的な好みでいえば種まきエンドだが、ここまで来れば後は嗜好の問題であって、自分が納得できるほうを選ぶべき。
フルプライスではないということを鑑みれば、ボリュームにも不満なし。作品の傾向からいっても冗長的でだらだら続けられるよりかは、むしろこのくらい密度を濃くして引き際を鮮やかに仕立て上げたほうが好ましい。