頑張りどころが違うんじゃないかな?
ドット絵を動かす発想と技術は良いと思ったが、それがユーザーの満足度に直結していないように感じた。
具体的に挙げると、ゲームとしての面白みが薄く(変化が乏しく)、ストーリー性も皆無。
ヒロインの魅力が希薄で、声と体が良いだけの都合の良いダッチワイフみたいな印象を受ける。
好感度に関係なく、経過日数でイベントがアンロックされていることが多いのもマイナス。
何より一番の問題点は「まったくエロくない」こと。
ドットエロは試みとしては面白いと思ったが、
他社作の『ヤリステメスブター』のようなテキストや物語(シチュエーション)上の工夫もないので、
最終的にはCG回収の為の作業感という悪印象で上書きされてしまう。
もう少しエロゲーとして発想の幅を広げてほしかった。
台風など天候を変えることで濡れ透けイベントを発生させたり、
シンプルに星座を眺めるシーンを持ってきてヒロインと交流を深めるイベントを設ける
……とかね。
幼なじみという設定が全く活かされていない点もマイナス。
ドットエロを強調したいのはわかるが、そこに固執しすぎて
ゲームとしての様々な可能性を取り零している気がする。
Score criteria
Character charm : 3/5
Acting voice actor : 5/5
Music sound related : 2/10
Graphic related : 10/10
The fun of the story : 1/20
Stage composition and text : 12/20
Game nature : 7/15
Erotic scene practicality : 3/5
System comfort : 3/5
+α(Satisfaction) : 4/10(セール購入のため加点)
Total : 50/100
総評:ドットの出来の良さ故に開発にお金や労力を割いていると予想されるが、
ユーザー側の満足感的にはコスパが低く、非常に割高な印象を受けた。
驚きや発見の楽しみよりも作業感が強く、単調で大体1時間もすれば飽きる。
単純な同人エロ特化勝負でも、他社の『Glass』には遠く及ばない。
FANZAの対象セールの頻度が2年に1回あるかないかぐらい低いので、購入の際は注意が必要。
色々書いたが、注力するポイントをもう少し工夫すると、
まったくレベルの異なる作品を作ってくれそうな期待感はあった。