頭おかしくなるで!?
主人公(?)の康生さんはサイコパスを3段階ぐらいすっ飛ばした狂人の中の狂人。
依子もかなりの狂人だが、彼の行動原理や精神構造を考察するのは
その辺に転がっている石ころの数を数えるぐらい無駄な行為のでスルーした方が良い。
また、康生さんのマジカルチンポで凌辱された女性達はいつの間にか精神が汚染されてしまい(?)、
七宮村は『Erewhon』も真っ青の狂気の村へと変貌していってしまう。
この作品の最大のネックはあまりに劣悪なシステム面。
・まともなコンフィグが無く未読スキップができない(一応開始画面に設定があるが実用性に乏しい)
・セーブファイルの上限が5つ
・クリア後にCGや回想モードがない
など
ザックリ点数内訳(点)
キャラクター : 3/5(一部のモブ美やモブ子などの名称が不快。製作者の愛が足りない)
声 : ー/ー
BGM・SE : 3/10(無音が多くパッとしない)
CG : 10/10(良い)
ストーリー : 15/25(頭おかしくなるで!?)
構成力 : 7/20(システムが幾ら何でもゴミすぎて大幅減点▲10。ENDブツ切り。文章は○)
ゲーム性 : 0/10(無)
エロ度 : 4/5 (基本リョナる)
システム : 0/5(セーブ枠がたったの5、回想CGモード無しどころかまともな調整機能がない▲5)
+α : 0/10(システムが幾ら何でもゴミすぎて大幅減点▲10)
総合 : 42/100
判定:凡~佳作(フィーリングでは70点ぐらい)
システムの劣悪さは全く擁護できない(▲25点)
最後そんなオチ?ここで終わるのかよぉ!って感じ
以下、科ファンor玄人向け雑感(+α)引用転載禁止
私の好みでありよく他の感想でも述べる「先の読めない展開」とは、
「製作者の技量に基づいた登場人物の動かし方に依存する」傾向が多い。
これは前提として主要キャラクターの人格形成が読者視点である程度分かり易く構築されており、
その人物の目的意識と物語本筋の終着点のバランスが絶妙にとれている状態を指して言う。
読者視点での多元的可能性の選択(解釈)とも言い換えられる。
(例:『BALDR SKY Zero 2 -バルドスカイゼロツー』)
本作はその傾向とは大きく異なり、主要人物自体が異質であり、
その思考や行動原理を読者視点で読み解く事ができない。
いや、読者視点でそうさせないことによって
「七宮家=依子」と「相良康生」の異質さを際立たせているとも言える。
終着点はもちろん一つ先の未来までそのままの意味で「先の読めない展開」なのだ。
(主人公の主体性を未熟に表現して本筋に誘導する『BALDR BRINGER』の手法とも全く異なる)
現時点で解釈できるのは、
「七宮家の当主である七宮依子が異常者である相良康生を利用して、
(自身も含めて)七宮村を破滅させたい」
という一点ぐらいだろう。
どのような契約体系(※1)で科氏が本作に参画しているかはわからないが、かなり思い切った脚本だと感じた。
(※1:原案に基づいて文章を構築しているだけなのか、脚本の根幹までがっつり関与しているのか)
そして相変わらず文章が巧い。
ここからはこの作品の難点について
1.モブ美やモブ子等の名称
上述にも書いたが製作者の愛が足りない。
名称を付けないことによる女性への配慮という言い訳なら
作風や他の登場人物の陰惨な描写で既に破綻しているので、唯の手抜きにしか映りません。
2.殺人者のミスリードの意味
モブ美(モブ子)を惨殺したのが相良康生でなかったとしても、
彼は序盤にあっさりと小学生を撲殺してしまっているので、新しい驚きが無いというか……。
読者視点では「まだ異常者いるの!?増えるの!?」ぐらいの反応にしかならないのだけど。
それに意味があるのか?
はたして少女Aは2作目3作目を引っ張っていくキャラなのか?
3.相良康生の肉体
いやまぁ創作物にツッコミのはあれなんだけどさぁ。
殺人現場の表現から『キングダム』の蒙武や『龍狼伝』の呼廚泉張りの肉体じゃなきゃ無理でしょw
物理法則的にw
どうなってんのwww
これ、アレか?
最終的に「相良康生は伝奇的&生物学的に化物だった」とかいうオチで纏めるのか?w
……つづく?