愛を感じる美しい悲劇
鬱ゲームであることが取り上げられる本作ですが、非常に美しい物語だと感じました。悲劇の中で人の感情が鮮やかに描写されており、感情移入しながら読み進めることができました。
非常に辛い展開が続き、希望が見え隠れするような描写をしつつも、やっぱり希望なんてない。でも希望を信じたくなる。そんな秀逸なシナリオ展開でした。終結にたどり着いたとき「ようやく館を出られた」という気持ちになり、それほどに没入していたんだと思いました。
前日譚となるストーリーも、本編で1番好きになった人物の話だったので、めちゃくちゃに感情をゆさぶられました。