話の基本はいいのです。いいのですが、もう一歩です。
扱った話自体はいいです。かなりツボでした。
戦時中に密かに強化兵を作ってたとか、複製身を生み出す技術があったとか、仙命樹の不老不死とか。
結構面白いし、興味深い中身なんですよ。
ただ、残念なのはこれらが浅い所で纏まってしまってる所ですね。
必要最低限の説明をしている要約文を観ている感じでした。
おかげで中身は解りやすいんだけど、深みがないんです。
さくさくさくっと進みすぎちゃってびっくりしました(汗)。
途中で一人称が三人称になったりするのは意図的なもんだろうから、それでいいとは思います。
基本的にきよみさんと月代がメインなので、他の人がなおざりっぽかったのが切ないかも。
高子さんとか好きなのに~。
きよみさんのEDが残された人達には酷だって話だけど、あの場面はあれでいいのでは、というのが私の結論です。
蝉丸もきよみさんも自分達の存在がいいものではないと解っていた筈です。
だから、遅かれ早かれ消える事は考えていたと思うんです。
でもそんなこと月代達にいえないじゃないですか。だからあの嘘は2人の「優しさ」だと思ってます。
騙した形にはなるけど、月代たちが「蝉丸ときよみさんは生きている」と信じているならばそれは、残された人たちには真実だと思うのです。
私はそんなにこのEDに嫌悪感なかったですね。
あと、「誰彼」ってかなり男っぽい香りのするゲームだと思います。
Hシーンも含めて全編通して硬派な印象受けました。
女の子が出てきているのに、それがあんまり前面に現れてないってのは逆に面白いです。
御堂や悟がそういうキャラだからかもしれませんが(笑)。
岩切もどっちかというと、男っぽい人ですよね。
こういうのは好きですね。雰囲気は結構気に入っています。
主人公が格好いい所とか、CGが美しすぎるとか、音楽もいいですね。
歌も男性ボーカルだけどあいすぎです。
気になる所は幾つかあるけど、私は「誰彼」好きです。
願わくばもう1回ちゃんとシナリオに厚みを持たせてリメイクしてほしいですね。
そしたら名作になるんじゃないかと思います。