『杜氏の郷』がそこそこだったこともあり期待していた。だが『先輩がフィアンセ!?』とこれの出来はさすがに弁護しようがない。
話ありがちなラブコメが容易に想像出来る。
ぬるま湯の日常に突如注がれる許嫁という熱湯。
主人公を好きでかつ付き合いの長い幼なじみをとるか。
魅力的だが素っ気ない許嫁をとるか。
テンポ悪くわざとらしい会話、冗長な日常描写。
おちゃらけてみせても、はじけ方が足りずピエロにも見えない。
自然とストーリーの中に入れるどころか読むのも一苦労だ。
意味不明な叫び声や突発的でかみ合わない会話。
違和感しか残さないような口調。
キャラクター心理も面白くない。
ほとんど全員主人公が好きなのが序盤の方で分かってしまう。
これでは駆け引きも何もない。
障害があったとしても所詮予定調和である。
最初から勝敗の分かっている試合を見るのだ。
見所くらい用意して貰いたい。
グラフィックにも不満が残る。
顔が大きすぎてバランスがおかしい。
塗りもべったりして単調だ。
その他有象無象、絶望的にどこかが悪いというわけではない。
ただ全体的に少しずつ足りない気がした。
作風にあわせて原画を選ぶのも重要だろう。
全体を通して安っぽい作り、これといった見どころなし。
改善希望点は多数でてくる。
(オススメ度…★)