雅ルートが傑作だからこそ1や2と比べても遜色ない出来といえる。
グラフィックは向上したけど1の元カノ死亡や2の全く非のないほたるを振り続けるなどに比べるとインパクトが少なくやや影が薄い印象がある本作。
ただ、雅のルートは良くある王道のシナリオではあるものの魅せ方が上手く、いのりよりもこちらの方がメインヒロインなのではないかと思うくらい高い水準でありダントツで好きなヒロインだった。
雅ルート
家のしきたりに縛られて男女の関係は全て偽りだと思っている孤高の少女。一蹴との仮初の恋人関係を通じて愛を知るようになるがこのままこの関係を続けることはできないと一方的に関係をたちきる。ここまでは他のギャルゲーでも良くあるけどその後にいのりと復縁したと思ったら雅も家から逃げ出してきて泥沼の三角関係になるあたりが実にメモオフらしい。雅に真実の愛を伝える方法として選んだのが卒業式ジャックという王道のパターンだが、だからこそ盛り上がりが凄く雅がメインヒロインのように思える。
このゲームをやったのも、もう大分前だが雅のルートはノーマルエンド、バッドエンドとともにしっかり記憶してるくらい印象に残った。「この愚か者」はメモオフ史上に残る名言だね。普段はキリッとしてるけど恋人の前では甘えてくる和風美人という属性も目立つ要因だったかなと。
いのりルート
メインヒロインなんだけどほとんど覚えてない。別れた原因が施設にいた頃に亡くなった別の子になりすまして一蹴に近付いたのをトビーにばらされそうになったからとかだっけ?曖昧な記憶しかないから違うかもしれない。メモオフはメインよりもサブの方を気に入るという自分独自のルールに今回も当てはまってしまったキャラ。唯笑やほたるにくらべてもインパクトが薄い気が。
縁ルート
このキャラは世間的に不評が目立つ。感想を見てもそうだし、それからagainでもメイン降格してるし人気がなかったようだ。
ただ実は個人的にはこのキャラは雅の次に好きだった。ずっと想い続けてきたけど兄妹故に諦めていたところ、実は義理の兄妹であることを知る。そこから話が一気に加速していくのがよかった。最後のいのりの演奏を聞いて泣いてしまう一蹴の手をそっと繋ぐ縁のCGが今でも記憶にある。この頃から自分には妹適正があったのかもしれない。まあ今思い返すと人気のでない理由もわかるのだが当時は本気でなぜagainに収録されないかが不思議だったくらいには好きなルートだった。
果凛
当時は好きなキャラだったはずなんだけど何故か記憶がほとんどない。仕事、恋、友情の板挟みみたいな話だったっけ?
仕事の様子を見にきた一蹴にキレるシーンとのんに向かってキレるシーンしか記憶にない。
普段飄々としているからこそヒステリックになるシーンが印象的だったのかな?
ルートは面白かったはずなんだけど結末すら思い出せないのは何故なのか自分のことながら本気でわからない。
のん
果凛よりも更に記憶がない。序盤は電波過ぎて無理で、ルート入ってから実は電波にも理由があってなるほどなと思ったきはするんだけど肝心の電波だった理由が全く思い出せない。縁と違ってagainで降格しても仕方ないなと思った記憶はあるから当時の自分はあまり深い感想抱かなかったのだろう。
さよりん
さよりんが信に惚れてることを信の前で口を滑らせてしまい、想い続けるだけでよかったさよりんの想いを踏みにじることになり一蹴が回りからフルボッコにされるルート。さよりんを慰めてる内に次第に惹かれていって~という黄金パターン。
サブヒロインとしてはいい味を出していたかなと。メインヒロインとしても見たかったキャラ。
総評
シナリオのインパクトは1、2に劣るけどゲーム全体で見たら遜色ない。
というより個人的には雅がいるだけで名作だと思う。