ErogameScape -エロゲー批評空間-

Lumis.EterneさんのALICEの館2の長文感想

ユーザー
Lumis.Eterne
ゲーム
ALICEの館2
ブランド
ALICESOFT
得点
50
参照数
991

一言コメント

誰得第93弾

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

誰得第93弾

今回は「アリスソフト」の「アリスの館2」です。

「アリスの館」は、アリスソフトというメーカの「ファンディスク」的な位置づけの「バラエティーソフト」で、
ある意味で「ファンディスク」のさきがけといってもいいかもしれません。
しかし、この「アリスの館」は特定の作品のファンディスクではなく、あくまで「アリスソフト」という「メーカー」の
ファンディスクです。私の記憶が正しければ、アリスソフトは「ぱすチャC++」を出すまで、特定の作品の
ファンディスクというのは、出してはいないと思います。

先ほど、アリスソフトは「特定の作品のファンディスクを出さなかった」と書きましたが、じつはこれには理由があります。
この頃のアリスソフトのゲームは、ゲームに添付されている申込用紙と代金を送ると「ヒントディスク」が買えたのです。
これは、お店では売っていませんでした。価格は、ゲームによって差がありましたが100円とか300円とかだったと思います。
「ランスⅢ」のヒントディスクは、確か1500円くらいでしょうか。しかしこれは、ランスⅢで使われた音楽の「アレンジCD」が
付いていて、かなり「ちゃんとした」内容でした。これは、4800円くらいで市販されても、全くおかしくない内容だと思います。
それで、この「ヒントディスク」には「ゲームのヒント」だけではなく、「ミニゲーム」なども入っていて、これが「その作品」の
「ファンディスク」の役割を果たしていたのです。「走り女」などの「怪作」も、このヒントディスクから生まれました。
また先ほど、この「ヒントディスク」の値段について書きましたが、このヒントディスク自体「ファンに対する感謝」という意味が
強く。このヒントディスクで利益を出そうという意図は全くなかったと思います。もしかすると「赤字」だったかもしれません。

このような「ファンを大切にする姿勢」が、アリスソフトというメーカーを「西の横綱」と言われるまでにしたのだと思います。
当時の私の感覚でも、アリスソフトは「別格的」にファンを大事にするメーカーという印象でした。
今のアリスソフトは、当時とは比べ物にならないくらい会社としての規模も大きくなり、販売本数も増えていますので、
さすがに「当時のまま」というわけには行かないでしょうが、やはりこのメーカには、これからも「ファンを大切にする」気持ちを
忘れないで欲しいと思います。


というわけで、アリスの館Ⅱです。

まず、「アリス」というキャラクターですが、彼女は「アリスソフト」のマスコットというかイメージキャラクターです。
彼女はもともと「不思議の国のアリス」のヒロインのアリスが元になっています。その証拠に、「アリスの館」では「アリスのお茶会」
というようなコンテンツがあって、その中に「首から時計をぶら下げたウサギ」が出てきます。
でもこのウサギ、いつの間にかいなくなっちゃいましたけどね。
で、このアリスちゃんは、アリスソフトにとっては「絶対不可侵」の存在のようで、決して「よこしま」なことを考えてはいけません。
彼女には、「鉄壁の」ガードがあります。それは「リトルプリンセスの美樹ちゃん」よりもはるかに強いです。
美樹ちゃんの場合は、一応Hは出来ましたからね。そのあと、ひどい目にあうけど。
アリスちゃんの場合は、絶対にNGです。彼女は「最終奥義パソコンリセット」という荒業を持っているのです。
私も何度かやられました。ま、そういう意味でアリスソフトでは間違いなく彼女が最強です。

このソフトの、主要コンテンツについてご紹介します。

 婦警さんDA
  大変だ!我らが「はにわ警察署」の管内で「連続婦女暴行事件」がおきた!
  「ゆき」、「秋子」!俺の代わりに犯人を捕まえれ!

  こんな感じの、二人のかわいい婦警さんが主人公のAVGです。
  この婦警さんたちが、なかなかかわいいです。古いゲームなので、ネタバレしちゃいますが。この婦警さんたちは、「おとり作戦」を
  使って、犯人を捕まえようとするんですが、このときにこの婦警さんたちも「Hな活躍」をしてくれます。
  また、犯人の「金髪のイケメン兄ちゃん」がむかつきました、でも応援してました、すごいジレンマ。


 おかゆフィーバーの逆襲
  うぽ。おら、「おかゆフィーバー」。アリスソフトのゲームでは、おなじみのモンスターだ。
  なんだか知らんけど、「リア王女」が、モンスターいじめを始めただ。いくら、ランスがいなくなったからって、おら達に八つ当たり
  すんな!おら達だって、やられてばかりじゃねえぞ。待ってろよ、みんな。おらが助けてやっからな!

  このゲームは、「おかゆフィーバー」が主人公のSLGです。「ごくう」じゃないよ。
  システムとしては、「ランスⅢ」のバトルシステムを採用しています。
  おかゆフィーバーは、仲間のモンスターたちを救い出すために、「リーザス城」に潜入します。そして、「かなみ」や「マリア」など
  ランスシリーズではおなじみの女の子達と戦って、彼女達を脱がせまくります。おかゆフィーバー、「きもい」のにかっこいいです。
  なかなか、遊べるゲームです。


 なぐりまくりたわぁ
  これは、ランスシリーズでおなじみのヘルマンの王子「パットン」が主人公のRPGです。
  彼は、ヘルマンを追われたあと、「傭兵」として各地の戦場を転々としていました。しかし、半年ほど前にある戦場で失敗をして
  しまいます。そこで彼は、パートナーであり「乳母」でもある「ハンティ」と共に、自分を鍛えなおすために「Mランド」の
  「冒険タワー」に挑むのです。
  
  このゲームは、敵と戦いながら塔を上り、最上階に捕まっている女の子を助けるのが目的です。
  ただし、選べる「コマンド」の回数が決まっているなどの制約があるので、なかなか頭を使います。
  これも結構遊べるゲームでした。

 
 アリスクイズ
  「アリスの館」シリーズ恒例のクイズゲームです。
  ある朝、ランスが目を覚ますと、そこにはアリスがいました。彼女によると、シィルたちがランスに「反省」させるために、
  反乱を起こしたというのです。そこで、ランスはシィルにお仕置きするために、クイズバトルに挑むのでした。

  クイズゲームです。一定数正解すると、女の子のHなCGを見ることが出来ます。クイズのジャンルは、「アリスの問題」、
  「パソコンの問題」、「一般の問題」、「電車の問題」、「謎の問題」の5種類あります。
  なかなか、難しい問題もあって、結構苦労しました。


このソフトには、これ以外にも「ショートストーリー」や「おまけCG」、「スタッフルーム」など色々なコンテンツが、「これでもか」と
詰め込まれています。アリスソフトの「サービス精神」は、この頃からの伝統なのですね。
また、ミニゲームに出てくる女の子は結構かわいいですし、CGもきれいです。
当時の「バラエティーソフト」としては、かなり質が高い作品だと思います。
もしも、この作品をやる機会があれば、「なぜアリスソフトは、いまだに業界の中で現役」であるのかの理由の一端が、
わかるかも知れません。