ドラマCDの内容も含めると+10点は堅かった。そうでなくとも点数化が難しい作品。以下ドラマCDの内容含む
ゲーム内容だけでは消化不良に感じたので、ドラマCD第三巻「シェオルの殻」と特別編「アオイトリ」も聞いてみた。
なぜ本編はあれで終わりにしたのか、疑問に思うほどなかなか救いのあるEDであった。
鬱ゲーという評判は散々見ていたのでTrue ED に文句も言いづらいのだが、納得はできていない。
雰囲気は抜群に良かった。CGにしろ音楽にしろ評価されている理由がわかる。
BAD ENDを消化しているうちは陰鬱な気分にもならなかったが問題はそこから。
■以下ネガティブポイント
まず4つのEDを見る過程に共通部分があまりにも多すぎる。終盤はスキップで終わってしまう。
中盤で一度事件が一段落してしまうなら、もっと大筋で違うEDを迎えても良かったのではないか。
フラグ管理のために細かく場所を回るのもなかなか辛い。もっとわかりやすい分岐点を作れなかったのか。
推理物だから仕方ないかもしれないが、正直言ってよほどの根気が無いと自力クリアは不可能なレベルである。
割と良いヒロインが揃っているのに、Hシーンのある3人が全てのEDで容赦なく殺される。
最後のEDで綴子が殺された時は力が抜けてしまった。助かる終わり方が一つくらいあってもいいだろうに。
一番残念だったのはこの物語の終わり方だろう。
六識誠に関してはもっと時間をかけて追及して欲しかったし、間宮心爾の行動や行方も腑に落ちない点も多い。
冬子に関してはあれで自由になったと言われても、五体満足では無いわけだし命は長くないことを言われている。
それで納得せよというのはあまりに理不尽である。
また、自分はカルタグラは未プレイであるが、前作のキャラクターが事件に巻き込まれ殺されるというのは
ファンにとってはどうなのだろうか。
-総括-
昭和ミステリーに絵をつけたような、というと戦後にしてはおかしな設定も恐らくはあるのだろう。
それに近い雰囲気は楽しめた。
ドラマCDはゲーム発売から一年後に発売されているが、アフターストーリーではなく事件が本編とは違う終わり方になっている。
冬子の心情も緻密に書かれており、是非本編に入れて欲しかった。まあエロゲのドラマCDは総じてそういうものなのだが。
特に『シェオルの殻』の冬子は人間味が出ていて良かったと思う。『アオイトリ』はこれからもう一度聞くが、True END と呼んで欲しい内容だった。
ハッキリ言ってドラマCDが無ければ70点台だった。そういう意味ではドラマCDを含めての点数。
冬子出生の秘密等は解き明かして欲しかった。続編が出るようだが、どこまで前作を絡めるのかは楽しみではある。