世間で広く使われる「愛」という言葉の意味を、「情」というもう一つの言葉を用いて区切り、その「情」と「愛」の違いを主幹に描かれた良作。
といっても僕がこのゲームで評価するのは回想篇と真回想篇だけです。
マノ、ミルカ、シエの3者を主に進む過去のお話で描かれた
母であるミルカがマノを慈しむ「情」と、女性であるシエがマノを愛しむ「愛」の違い。
まぁ率直に言うと、泣きました。
ボロボロ涙がこぼれましたし、もう二度と遊びたくない、そう思ってしまうぐらい大泣きしました。
ミルカがマノに向ける「情」、すなわち、母が子に向ける「無償の愛」。
それを理屈ではない、単純で当然なものあるとミルカの存在を通して真っ直ぐ読み手に訴えてくるシナリオ。
大好きだよ、愛してる、可愛い子、私の子供、生まれて来てくれてありがとう―――。
何度も何度もミルカがマノに向けて発する素直で純粋な言葉。
彼女にとってマノが自分の子供である事が当然であり、それ故に唯一自分の子供である事を否定する真回想篇のラスト。
胸が潰れるかと思いました、涙で画面が見えませんでした、二度とやりたくないと本気で思いました。
僕にとってはそんなお話であり、まごうことなき魂の作品。
こういうゲームがあるから本当、エロゲーは止められません。