安っぽい愛憎劇みたいなのを予想していたが、分かりやすく深いSF純愛小説だったのでいい意味で裏切られた
プレイ時間が短いということもあり一気にプレイしてみた。
前々から気にはなっていたが、自分は虚淵氏イコールまどマギ程度の浅い認識しか持っていなかったので、前評判からグロだの鬱だのと聞き「恋愛を舞台にして、最後はクズなやつが事件起こすだけの安っぽい愛憎劇に電波要素が入ってるだけなんだろうな」という偏見で本作を敬遠していたが、いざ思い切ってやってみたら開始後10分で意表を突かれて、辞め時を見失うほどのめり込んでしまった。
SF、ホラー、バトル、純愛などをコンパクトに、しかも難解な表現でなく活字に慣れていない自分でもあらかた理解出来る易しい文章で構築されている素晴らしい名作。
逆にこれほど悲劇でありつつも、先が気になったりやや熱い展開などの楽しさに満ちた作品を、グロいだの鬱だの、一言で括ろうとするのは愚かだと思う。