――ハッピーエンドを約束しよう
学校では「ドブネズミ」などと呼ばれ皆から揶揄されている主人公「茅ヶ崎英士」。
そんな主人公ですが、ある日公園で一人でババ抜きをしている少女「小不動ゆるぎ」を見つけます。少女は何やら少々悩みを持っているようでした。それに手助けをして学校での居場所を作ったり、はたまた主人公の事を「お兄さん」と呼ぶ幼馴染「煤ヶ谷小夜」と正真正銘の妹「茅ヶ崎夕桜」と穏やかな日常を過ごしたり、ばったり謎が多い少女「汐入玖々里」と同居することになったりする作品です。
ここまでだと普通の学園ものですが、そうはいきません。後半は学園ほとんど出ません。悲しいね
主人公は幼馴染である「煤ヶ谷小夜」の借金のためにとあるところで働いており、その職場や他の人間関係を主題とした成長物語となっています。
何故「煤ヶ谷小夜」の借金を返すことになったのか、そもそもなぜ「煤ヶ谷小夜」は借金を負うこととなってしまったのか。過去に一体何があったのか。次第に分かっていきます。そんな過去と向き合いつつも現在とも向き合わなければいけません。共通√では多くは「こんなことがあったんだろうなぁ」と予想が出来るようにはなっていますが、はっきりとは分かりません。そういった考察もこの作品の面白いところなのかなとは思います。一応「どうしてこうなったのか」というのはゲーム後半に大体語られます。
そんな重い過去、謎の多い日常、それを通した成長物語が好きな方におすすめですが、心が弱いのなら、重いシナリオで引きずってしまったり、鬱になったりしてしまう可能性があるので有給でも取ってフルですぐ終わらせましょう。僕は平日5日間全部引きずって死にました。しかし、この感想の見出しにもありますが、この物語のキャッチコピーは「――ハッピーエンドを約束しよう」です。幸せに終わると約束されている世界を見届けましょう。
さすればあなたは小夜の妹の忠誠心の高さ、夕桜のぶっ飛び具合、ゆるぎの正義感、玖々里の乳首に魅了され、紅葉様の忠実な犬となり、紫子様の従順な下僕となるでしょう。ようこそこちらへ。