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Kurot9さんの紙の上の魔法使いの長文感想

ユーザー
Kurot9
ゲーム
紙の上の魔法使い
ブランド
ウグイスカグラ
得点
99
参照数
197

一言コメント

――キミと本との恋をしよう

長文感想

家庭の事情で小さな島にやってきた主人公「四条瑠璃」。どうやら小さな図書館にお世話になるようでして。
そこにはその家の持ち主の子であり、主人公に対してあまりにも辛辣な「遊行寺夜子」やそのお世話係の「伏見理央」がいまして、その子たちとこれから過ごすと考えるとウッキウキです。さらには妹の「月社妃」もいます。苗字が違う?知らんね。そうして島で生活していると学校の後ろの席の子が急に話しかけてとても仲良くなります。その名も「日向かなた」。とても明るい良い女の子ではあるけど、なぜか瑠璃君にしか話しかけてないのです。どうしてでしょうか。そのように元気な女の子なら友達の1,2人いるのではないでしょうか。
そんなこんなでなぜか好感度高めの日向かなたちゃん。主人公の住んでいる図書館にはどうやら魔女が住んでるという噂が舞い込んできます。かなたちゃんの好奇心がここで突き動かされて瑠璃君にお家に入れてくれと懇願しますが、まぁ図書館には瑠璃君が嫌いどころか人間が嫌いの勢いの持ち主「遊行寺夜子」がいまして、そう簡単には入れてくれません。かなたちゃんも流石に手を引きますが、瑠璃君が持っていた本「ヒスイの排撃原理」を手にします。そう!それこそ魔法使いの持ち物である魔法の本だったのです!それを拾ってしまい、魅せられたかなたちゃん。一体どうなってしまうんだ!そして魔法の本と魔法使いっていったい何なんだ!という物語です。
大体1章に1冊魔法の本を解決したり、その過程で何かを得たりするのがこの物語です。最初のヒスイの排撃原理では魔法の本の概要が伝えられますが、話の内容も「初っ端から飛ばしてきたなぁ~~~~」となる内容で心をぐっとつかまされます。そして話が進むたびに「この作品はウグイス作品だ・・・・」と思い知らされることとなります。
後どのルートも本当に最悪でした。(誉め言葉)そこでもルクル先生みを感じさせられてとても嫌になります。
特に妃ルートは必見です。ああいう話が見たかったんだよ俺はよ。
キャラクターで言えば本当に謎に好感度の高い日向かなたちゃんが永遠可愛いゲームです。癒し枠です。何でも屋です。敵に回したくないキャラ第1位です。そんなかわいくて最強のヒロイン、日向かなたちゃんにあなたも出会いませんか?
そして、大量の驚きと恐怖と哀しみが混ざっている純愛劇を楽しみませんか?
遊行寺家とは何なのか、月社妃との関係性は?伏見理央にはどんな過去が?日向かなたはどうしてそんなに好感度が高いのか。すべてを理解したあなたはきっとこの世界が当分はなれないことでしょう。ようこそ、こちらの世界へ。