遊べるゲームとして褒める部分はそれなりにあるが、『前作と比べて』という枕詞がつく。キャラやエロは裏切らないのでそこを目当てにするなら満足度は高い。
アストロノーツさんのカオスドミナス、同社作品としては前作ギルドマスター以来のプレイとなりました。
前作が前作だったので(よければギルドマスターのレビューをどうぞ)結構プレイすることにためらいがあったのですが、、、蓋を開ければ今作はそこそこの出来でまずまずの合格点。良かった。。。
ゲームパートはあっさりでやりこみ系とは言えず・・・ですがここはどこまでのものを求めるかで評価の分かれ目といったところでしょう。私はもう一歩物足りない感じを受けましたが、お粗末と切って捨てるほどのレベルでもないので及第点は越えてきたと見ていいと思います。
ストーリー面は良くも悪くもゼノヘミア討伐にフォーカスした内容。決してコンパクトではないけども意味深な選択肢の存在など、もう少し踏み込むのかと思っていたのでちょっと消化不良。ただサイドストーリーと合わせ物量は結構あるのでしっかりと世界観に浸れたのは高ポイント。
イラスト面はいつもの通りさすがの一言ですね。エロも長過ぎる場面はあるものの内容自体は良かった。けど・・・タテノミヤ姉妹のエロ冷遇されてないですかね・・・?トモエが特にドンピシャで好きなキャラだったので数が少ないのは個人的に結構な不満点でした。
全体的に脱字が多かったのも悪印象。明らかに無視できない量散見されたのは明確に作品の質を下げていた。
褒めるところはそれなりにあるものの高いクオリティの作品といえるほどでもなく、総じて及第点を超えるところに落ち着く結果となりました。
・ストーリーについて
妹を殺された男の復讐のお話。目新しさはないものの嫌いじゃないジャンル。お話としても組みやすいのでしょうし、ユーザーから見てもわかりやすく入っていけるジャンルです。
『魔討士』というのは本作オリジナル用語でしょうが、いいですね。設定自体は別段珍しいものではないものの廚二心をくすぐるワード。そんな主人公を中心に剣士や聖騎士・アサシンなどの欲張りセットが寄り集まってくる。この辺は毎度のことではあるのですが、動機づけに無理もなくパーティへの納め方は良く出来ていました。
半面ストーリーそのものに対しては今一歩。とにもかくにもゼノヘミアを倒す!という最大にして唯一の目標のための物語といったところ。
過去作は大体どれもクリアしたと思ったところで一捻りしていたので、てっきり親父殿は裏ボスとして出てくるのだと思ってました。魔人王とのハーフで云々~とあったり思わせぶりなBADENDなんかもあったので今作も何かあるのだろうと期待しただけにその辺が何とも肩透かし。
作品としては決して短くないものの締め方が半端なせいでちょっと物足りない感じがしてしまったのはわかりやすくマイナスポイントでした。
妹の弔いでゼノヘミアを倒すべく旅をしていたにも関わらず、そこら辺の決着は意外とさっぱりしたシーンだったのも×。
でもって、あの選択肢は必要・・・?特に大きく展開が変わるわけでもなくどちらを選んでも何にも影響を及ぼさない意味深なだけの選択肢は正直無駄です。なんでこんな選択肢作ったんだろう?
と、それなりの難はありつつも前作と比べれば仲間との共闘や旅の思い出・サイドストーリーなども十全に描かれており、総合的に見ればちゃんと合格レベルは越えてきていた。
最後に、残念ながら特記えざるを得ないのは脱字の量。。。良いシーンでも容赦なく脱字してくるのでもう少し丁寧にチェックしてあって欲しかった。本作は明らかにミスしてる箇所が多すぎました。
・キャラとエロについて
トモエすき。タテノミヤ姉妹すき。エロ少なくなぁい?ヒジリとニコイチという枠設定なのでしょうか。他キャラに比べてエロの数も少ないしハーレムもスチル1枚だけだし、、、とタテノミヤ推しとしてはちょっと納得がいかない。くそぅ・・・。
ヒマリさんは久しぶりにお声を拝聴したのですが、ちょっとつらそうでしたね・・・少し役柄に限界が来ているような感じがして気にかかりました。
イラスト面はさすがの一言、、、と気づけばMM氏のゲームでは毎回そう言っているような。ただ近年の作品ではちょっとロリ方面に寄って行っているようで、私が追いかけるのもどうやらここまでかなと感じています。
手元にまだあと手つかずのアストロ作品が2作ありますのでそれが終わったらアストロノーツは小休止、ということに残念ながらなりそうです。
エロに関しては過去作にないほど凌辱に力を入れていたのが印象的。
胸糞良くないので正直個人的にあまり得意ではないのですが、こだわりをもって描かれたシーンはギルドマスターのそれが活かされているように見え、ここは素直に褒めるべきポイントであるように感じました。
1シーンで人並外れた回数射精するので時にギャグっぽかったり、「長いなぁ・・・」と思いはしましたがプレイ内容は満遍なく抑えられ満足度は高かった。少なくともこれで物足りないと評するユーザーは皆無でしょう。やっぱりアナルは最高です。(小声)
主人公についてもそこそこ好印象でした。前作から学ぶことが多かったのかどうかまではわかりませんが、ちゃんと苦悩と成長が描かれていたのは感触が良かった。
始めた当初はちょっと掴みどころがない感じがしたんですが、それはあえての差別化ということで好意的に解釈しようと思います。後半のおちゃらけギルベルトさんは嫌いじゃなかった。笑
ただあの選択肢をユーザーに選ばせる意味は何だったんだろう・・・?と、無くてもいいBAD選択肢の存在だけは最後まで気になりました。
・ゲームパートについて
及第点、と思えるのはギルドマスターを経験してきているからでしょうか・・・?実際ゲームとしての完成度は過去作ダンジョンオブレガリアスの方が高かったように思います。
しかしながら探索などもう少しな部分は散見されるもののそれなりに試行錯誤が必要な部分もありゲームをしている感覚は最低限味わえる。
ゼノヘミアなど倒すべき敵はちゃんと歯ごたえあるバランスになっていたのは良かった部分。半面やりこみがほとんどないのは残念な部分。
やはり裏ボスといえる存在は必要だったように感じます。一応それっぽいのはいるにはいるんですけどFREEマップのボスですからね。しっかりシナリオ本編で用意してもらえてたら作品を通しての満足度はまた一味違っていただろうと思うとちょっと惜しい。
隠しキャラも隠れすぎていましたね・・・本筋と全く絡まないのでクリアするまで気づかなかった。あともう一人入りそうなんだけどなーまぁ何か新しい絡みがこの先あるんだろうと思いながら完クリしてしまいアレー?となったのはきっと私だけではないでしょう。
この辺りは総じてまずまずといったところです。
ということで、身構えた割にはまともな作品が出てきたという総評。及第点を少し超えたあたりのゲーム。
どうしても前作ギルドマスターと比べてしまう部分があるのでよく出来ているように感じる箇所は多いのですが、単体で見た時十分なクォリティかと考えるともう一歩というところでしょうか。悪くはないんだけれど強烈な押しや個性もなく、、、といった平凡な作品という評価に収まる。
ギルドマスターをプレイしたときはアストロノーツは今後どうなるのかという不安もよぎったのですが、本作をプレイするにそれも杞憂に終わりそうでひとまずは安心できそうですね。
ただ前段で少し書きましたが、アストロノーツ作品を追いかけてきたのは遊べるゲームが好きという以上にM&M氏の原画に惹かれたからという部分が大きく、また近年の作品では少しタッチが変わってきていることもあり私が積極的にアストロ作品を追うのはこれが最後になるかと思います。
同時購入した聖エステラと百奇繚乱の館がまだ未プレイで手元に残っていますので、それらでプレイ納めという感じになる予定。
そちらに手を付けるまで少し時間を空けようかと思っていますが、また面白いゲームに楽しくレビューを書けることを楽しみに期待しています。