ストーリーを期待してプレイするゲームではない
ストーリーだけなら正直60点台。がしかし私はもともとはましま画ということでこのゲームを手に取ったのでイラスト面でのプラマイでギリ70点台に乗るかなといったところ。
まぁそのエロについても言いたいことはありますが・・・キャラデザなんかはとてもいいですね。
基本画力の高さはさすがはましまさんといった感じでそれだけでもやって良かったなと思えました。
・ストーリーについて
足りてない。ただ足りてない。必要最低限をただまとめたって感じ。
舞台設定は面白いです。関東邪法街という荒れた町に人をはるかに超える魔女と呼ばれる存在がいる。いいですね、リアルとファンタジーの融合というかその辺のバランス取りには成功していると思います。ちゃんと理由付けもありますしね。
ただ横の繋がりというか登場人物たちの描写が圧倒的に足りていない。
ED後のスタッフコメントを見る限りも主人公とヒロインの恋愛物語が主軸であるようですが、そこだけ最低限描写してあとはおざなり・・・という印象でした。正直そこもね、もっと日常風景を見せてほしかったくらい個人的には足りてない感じでしたが。
最大の問題は他の魔女についてです。
ウィルマとグロリアでさえひどい。ウィルマはキャロルを妹のように大事にしている、という設定だそうですがその辺はもっと大事に描写するべきだったのでは?と終盤の展開を見て思う。グロリアとアリソンについても同様で、泣きながらグロリアの首を落とすシーンも二人の仲がいい描写が作中数える程しかないので「うーん・・・」となってしまった。
更に他の魔女についてはもうコメントのしようがない。ただのエロ要因、舞台装置にだけ使われていて「雑に扱うなぁー」とがっかりした。
とにもかくにも彰護とキャロルの話に主軸を置きすぎて他の部分がおろそかになっているので、拷問シーンも敵対の関係もお別れのシーンも全部心の置き所が見つからない。ただただ垂れ流しの映像を見ている感覚だった。
宗教的な部分についてはやや唐突にも感じましたが、魔女が題材であり神とは愛とは救いとはなんぞやというところまで一応メスが入っているので、落ち着きは良かったかなと。決着の仕方なんて特に、あこれやりたかったんだろうなーという感じで上手く落とし切っています。この辺の印象はよかった。
と、本当に、描くべきことだけコンパクトにまとめた作品で、狙ってそこだけ切り取っているなら描写に難があるし、これでやり切ったと思っているなら完全に力不足という感じ。もっとそれぞれのキャラクターについて横に広げて人間関係や繋がりを丁寧に描いていれば高い評価になったかなという作品でした。
・キャラについて
デザインは最高です。さすがはましまさんです。ウィルマかわいい。
がしかし。やっぱり扱いが雑。カーラとかアイリーンとかエドナとか、もうなんか大した出番もなかったのが残念。
割とこう、等しくみんなに出番があるのかと期待したので肩透かしを食らった感じ。
クロアプさん恒例(?)の裸立ち絵がなかったのも残念。
・エロについて
もうね、誰得なんだと。触手多すぎるますマジで。あグロはOKです初めからそのつもりでしたし。だがここまで触手で押してくるとは思わなかった。。。
期待していた分全く使えなかったです。なんでここまで偏らせてしまったんだろう。触手、ボテ腹、ふたなりにはピクリともしない性癖なのでどうしようもなかった。
ただ声優さんの演技は作品通して素晴らしかったです。これだけは本当に何の不満もなかった。
という感じでかなり辛辣な内容となりましたが、物語としては一応まとまっているのでボロクソ言うほどのゲームではないです。
事前にストーリーに期待しすぎないこと、エロの趣向が合えば人によって良ゲーになると思います。
ただやっぱり人には勧めづらいですね。あらゆる意味で。