一度プレイしてみて欲しい作品。あらすじを見て、ちょっとでも気になった方はぜひ長文感想を。
シルキーズさんの『肢体を洗う』、、、とんでもないタイトルですよね。名前を知ったときからずっとやってみたいと思っていた作品で、同ブランドは初プレイ。
非常に没入感高く、よく出来ている。熱中しすぎて過去最短のプレイ期間となりました。
このくらいのボリュームなら私は2か月くらいは最低でもかかっていたのですが、本作は2週間程度で完クリ・・・連日ド深夜に憑りつかれたかのようにプレイしてました。恐ろしい。。。
劇場型というより没入型の作品。90年代くらいが舞台なのかな?なのでそのあたりをリアルタイムに経験している世代には特におススメの一本。
作中に『黒電話』『ポケベル』『登場人物の私服のセンス』など、時代を感じさせるアイテムが多数出て来る。でそれがまた良いスパイスになっていて味付けは◎。
更に夏の蒸し暑さや鬱屈とした表現力にどことなく昔を感じさせられるので、当時を通ってきている人ならば尚のこと実感や肌感覚を伴って没入度合が高くなる。
もちろん、最近エロゲ解禁の世代もお話の魅力で楽しめますのでご心配なく。その辺の年代感は「あぁーそんな時代もあったんだなぁ」とでも思っていただければ。
調べればこの作品、発売は2002年とのことですが絵柄がそれほど古臭くないのも良ポイント。
立ち絵のまばたきなどの演出も相まって、妙なリアリティと独特の臨場感をも生み出している。
キャラクターの造形はサンプルを確認してみてください。変に崩壊しているスチルなども見当たりませんでしたのでサンプルでイケる人は問題なく進められるでしょう。
半面UIはもろに2002年。これは慣れるしかありません残念ながら。
グロやショック演出に関しては少ーしキツ目のが・・・。
ゴア表現は結構大丈夫な私でもちょっとドキッとさせられたので、全くダメな人にはもしかしたら向かないかもしれない。
出来れば頑張って耐えてほしい。。。それだけの価値はある作品だと思うので。嫌な予感がしたら、こう、ぐっと構えてやり過ごしましょう。
最後に、本編の話をネタバレにならない範囲でちょっとだけ。
なるべく自力でクリアしてみてください。
選択肢が多く難しいのですが、badに進んだら進んだでヒントも出る。トライアンドエラーで試行錯誤はするでしょうがgoodエンドに関しては自力でたどり着けるようになってますし、その方が感慨深いと思います。
一部ルートは見つけること自体が困難なので、そこは意地を張らず攻略サイトに頼りましょう。いちいち選択肢を確かめるとなるととんでもない時間がかかりますので。
ということで、よくもまぁこんなニッチな設定で一本作ったなと感心させられた作品でした。
エロゲじゃなきゃ無理でしょうね、こういう作品は。加えて後にも先にもこんなゲームはもう出てこないと思います。
私にとってエロゲ・18禁ソフトとは、こういった一般向け作品じゃまず出来ない展開や攻めた作風こそが最大の魅力であり醍醐味だと思っているので、その意味では間違いなく名作と言える本作。
お話は楽しめるしエロは生々しくてエロいしキャラは魅力的な人たちばかり。少しでもピンときたならば、まずやって損のないゲームです。
ぜひ思い切って、楽しんでみてください。