ストーリー前半は楽しめるものの後半はイマイチ。エロは凌辱ベースのシチュエーションが好みに合えば満足度は高いが、主人公への嫌悪感が意外と強いのでそこでも人を選ぶ。『メス奴隷』という単語を、「主人公にだけ許されるハードなプレイの免罪符」だと解釈してプレイしてしまうとこのゲームは合わない。
つるみくさんのHOUND。レビューは初つるみくとなりますが、以前大阪クライシスを少しだけプレイしたことがあり、なんとなくつるみくブランドの毛色は理解した上での初プレイとなりました。
が、、、あまりプレイ感は良くなかった。。。
エロは拗らせた琴線に触れはしたのですが、主人公及び一部のプレイへの嫌悪感が意外に強くてどんどん心情が離れていく。ヒロイン勢が都合のいい道具扱いなのも×。
ストーリーも行員モノということもあり、前半こそ半〇直樹的な楽しさがあるものの後半は女を使って何とかする方向に舵を切り失速。
もともと抜きゲーと思っていたのでストーリーの良し悪しは期待してなかったのですが、意外に前半が面白かったので後半に期待したらガッカリ・・・という序盤良い意味で裏切り、そして終盤悪い意味で裏切っていったパターン。
結果、良くも悪くも普通の抜きゲーという評価に。。。
・ストーリーについて
主人公が女を使って好き勝手やるお話。最初こそ「おっ?」と思うものの最後までプレイするとこの一言に尽きる。
銀行員という切り口は面白かったです。普段なじみのない業界なので、へー・・・と思わされるようなこともいくつか。前半はまさにエロゲ版半沢〇樹のような装いで「なにこんな面白いお話だと思ってなかったよ!」と期待感を煽る。
その分後半の展開は残念も残念。
前半は自分のアイディアに女を用いるという知将的な感じなのに対し、後半は女を使って切り崩す女ありきの畜生展開。主人公に嫌悪感を抱くのもまさにそこで、メス奴隷に落とした女をまさに奴隷のように使い倒す。前半の切れ者のイメージとは対照的に後半は最早ただの悪人。
城島さんよりこいつが刺されるべきだったんじゃないですかね・・・1周目はてっきり篠岡が刺されたものだと勘違いしてガッツポーズをとってしまった。なんだかなぁ。
ヒロインを落とす過程は、エロシーンの連続に目をつむれば意外にもちゃんと洗脳の過程を踏んでおり好意的。
ゲームなのでかなり都合よく作られてはいるけれど、ゴッリゴリに心を折っていくスタイルはメス奴隷化もやむなしと思わされる程度には説得力がある。作品の根幹・テーマにかかわる部分なので、この辺は非常に丁寧で印象は悪くなかった。
総じて、、、やっぱり普通の抜きゲーの範疇に収まる。主人公篠岡幸人に、「こいつ悪者なんだけど人間としてなんかカッコいいんだよなぁ」という魅力が最後まであればもっと作品全体の評価は変わったかもしれない。
・キャラについて
愛ちゃんが好きです。もう初めて見た時からこの子がダントツで好みだった。スカの部分でも浣腸プレイでそれっぽいものを出すだけのキャラであふれている中、この子と霞だけちゃんと固形物を出していたのも〇。(性癖なんですすいません)
半面プロローグの女子学生は実は愛ちゃんでした・・・というのはいらない展開。あの仕掛けを好意的に思うユーザーも少なくないとは思うが、個人的には大人の愛でちゃんと初プレイをして欲しかったように思う。
匂わせ展開からもしやと思いはしたものの、やっぱりあれは愛だったんだと分かった後は本当に落胆しかなかった。ユーザーも気づかないうちに初プレイが終わっていた訳だから、あれを喜ぶ愛推しはいないでしょう。もう本当に残念。。。
個人的にあまりロリが得意ではないのでオリヴィアこそイマイチではありましたが、物語の中核を成す雫も悪印象は無く、女性陣は概ね魅力的に描かれていたのは良ポイント。それゆえにモブにテキトーに抱かせる展開はなんとかならなかったんですかね・・・。
主人公は前述の通りクソ野郎という印象に着地。最初こそギラギラしてて悪くなかったんですけども、女を得てストレスの捌け口よろしく道具みたいに使いだして「なんか違うな・・・」と思い出してからは急降下。
まぁまともなヤツだったら女の子は悲惨な目に合わないですからね。。。このコンセプトで話を作っていく上ではそうせざるを得なかったのでしょうけども。ほんとこいつが城島さんの代わりに(ry
・エロについて
私自身、性癖が拗れているので満足いくシーンが多かった。エロは概ね期待を超えて行ってくれたのでよくやってくれたと賛辞を。
ただ幸か不幸かヒロイン勢が魅力的過ぎてモブに抱かせた数シーンは印象が良くなかった。雫に関しては心を折るためのギミックとして理解できるものの、ホームレスに抱かせたりテレビ局員に好き勝手やらせたり片山に挿入まで許したのは違うと思う。
本当にただのストレス発散の為なんだなというのが目立って、エロより先に「篠岡この野郎!」という感想しか出てこなかった。こういう感じはわかりやすく期待を外したところでした。
ということで、普通の抜きゲーという範疇を超えなかった本作。エロシーンの好みが合えば満足度はそれなりに高い、、、はず。
主人公がクソ野郎というのと、メス奴隷は本当に言葉通り奴隷であるということを正しく理解して臨めば高評価になるんじゃないでしょうか。
プレイ前はつるみくさんの作品を何作か買ってみるつもりでいたのですが、思いのほか読後感が良くなくてとりあえず本作だけでいいかなと思ってしまった。。。
エロのシチュは好みに合致するものが多かったので、この尖った部分が恋しくなった時にまたプレイしてみようと思います。