１から進化した部分もあるが、この出来では期待を超えたものとは言い難い。前作やGOLD発売前情報を知らないならもう少し評価点は高い。
正統続編というよりはスピンオフという位置づけなんでしょうか。２ではなくGOLDとしたのも悪い意味で納得と言った出来です。
ゲームパッケージとしてはそれなりのレベルに収まっているものの、前作を踏まえて作成された作品として評価するならば流用流用また流用で及第点を割るレベルというのが正直な感想。
この辺は少し点数がブレる要素かもしれません。前作未プレイならもっと点数は高く付けたと思います。
・前作と比較して
基本的に使いまわしであるのは多少仕方ないと言いますか、使えるところは使いまわせばいいと私も思うのですが、それにしたって目新しい部分がなさすぎる本作。マップ・キャラデザ・システム・ストーリーとほぼ変化がありません。
とは言うものの全く進化がないわけではなく、武器作成や周回の要素など前作で感じた不満には手が入っている。この辺は文句なく評価出来る部分。
エロに関しても服破壊の要素が導入されているので全キャラにエロアリ、と言うのは苦しいかもしれませんがよくやってくれていると思います。
ただやはりというか、エロイベントには偏りがある。この辺はどこまで目を瞑るか人によるというところでしょう。
・前情報～本作の内容について
この作品の発表当初は、かなり自由度を持った作品となるという確かそんな触れ込みだったはず。
ストーリーも一本ではなく何通りか用意するとアナウンスがあったものと記憶しています。
正直かなり期待していました。前作は一本道と言っていい内容で自由度とはかけ離れた作品となっていた割に素材が良く、もっといろいろな遊び方が出来たらなぁと感じたプレーヤーはきっと私だけではなかったことでしょう。
それが蓋を開けたらこのザマです。
もちろんパッケージとしてはそれなりのクォリティは生み出せている。まぁ当たり前です、大きな部分はほぼ前作の焼きまわしなので。この作品が初プレイなら文字通り無印と同じくらいの評価は付けていた。
ただ前作プレイ済みなのでこの落差は酷いと言わざるを得ない。様々な事情がありこのような形となったのでしょうが、前情報通りの遊び方が実装されていたのならかなり高評価を出しただろうと思うとやりきれない思いが残ります。
前作が個人的にかなりヒットした作品だったので、この落胆は残念ながら評価点に加味せざるを得ないと判断しました。
ということで、良いところや改善された部分はあるにせよ総じて期待は越えなかったというのが本作に対する私の評価。
最後に、これは完全に評価外の感想となりますが、この作品のその後について。
シリーズ化していくのかなと思いきやまさかのブラゲ化。これも個人的に残念に思いました。
確かに素材としてはブラゲに向いているかもしれません。が本作を見るに、ゲスト絵師を招き外部の作品とコラボするなり新たな試みが見られ、てっきりエロゲ界のお祭りゲー路線で行くものかと思っていました。
それがブラゲという形を取ったことは、時代の流れなのかもしれませんが個人的に手放しで受け入れられるものではなかった。
大槍氏も大槍氏で違う方向に力をいれている(た？)ようですし、どこを向いているメーカーなのか正直首を捻るところです。
ですが間違いなく新しいものを生み出す力を持つメーカーだと思いますので、いつかいろいろな経験が天狐として結集し、一本の作品として結実したものを発表してくれたらと願うばかりです。