色々と話題になったこの作品、いざ蓋を開けてみれば「劣化版かにしの」?not地雷,but凡作。
データ数が少ないので平均・中央が大変な事になってます(もちろん他のレビュアーの方々に対してどうこうと言う訳ではありません)が、
それなりに数が増えたと仮定した場合の点数は中央値・平均値ともに70~73辺りに留まるレベルの作品だと思われます。
…とはいえ、たかだか60作品程度しかレビューしていない若輩者の予想ですからあまり信用はしないように(ぁ
もちろん上記の点数は作品の内容以外による影響を加味していないのであしからず。
個人的にはパクリやトレースなどについて全く気にしていませんが、
主人公が教師・閉鎖されたお嬢様学校など「遥かに仰ぎ、麗しの」に似ている点は多く、
実際かにしののキャラ設定を引用していたことから意識しての事だろうとは思います。
それもあって「劣化版かにしの」という言葉がこれほどしっくりくる作品もありません(汗
全体的に「悪い所も無いけど良い所もあんまり思いつかない」という典型的な作品で、
共通の日常は良く言えばまったりしている、悪く言えば退屈な内容になっており、
個別のシリアスに関して行動や心情に突っ込むような場面も少ないのですが
描写が甘く、むしろ敢えて起伏を少なくしているような傾向も見受けられます。
主人公やヒロインの過去など土台はしっかり作ってあって素材は良いと思うのですが、
その見せ方が悪いのかどうも問題提示から解決までの流れが尺的には長いのに
展開があっさりしていて何とも味気ない作品だった、というのが今の印象。
手堅く纏めたと言えば聞こえは良いですが、退屈だったのは否めないかなぁ…と。
特徴と言えばヒロインの独白シーンが非常に多い事でしょうか。
主人公への想いをヒロインの視点から聞く、というパターンが好きな人は
見ててかなり萌えられるんじゃないかなぁと。
ヒロインはかなりスタンダードな設定ですが、↑のような描写もあって個人的には
萌えるとまでは行かなくても魅力的なキャラクターが多かったかな。
主人公に関してはこれまた設定・性格共にかにしのと似ている部分が多いです。
違うとすればこちらの主人公は明らか見た目がイケメンな事でしょうか(汗
本人「モテない」とか言ってましたが、まぁ確かに何か影が有りそうな顔つきだったけど
日常の良い教師(もしくは主人公)っぷりを見るにそれはまず無いな、と思った(笑
・システム
とりあえず誤字、テキストとCVの不一致、CVが遅れて聞こえるなどのバグが多発します。
また、他のウィンドウをアクティブにしたりするとたまに強制終了する事もありますね。
これらが特に気になるって人は途中で気が削がれるでしょうね…
一応スキップは既読・未読切り替えられる上にスキップも早いので、2周目以降もスムーズに進められると思います。
・グラフィック
背景がかなり綺麗だったと思います。ウィンドウの大きさもあって雰囲気出てますね。
基本的にあまり崩れてるとかよく分かんないんで詳しい事は言えない(汗 んですが、
CGで表情に違和感を感じることが多かったかな。
あと、立ち絵の表情パターンが少ないのか、会話の内容と表情が微妙に合ってないのも残念。
・音楽
ボーカル曲無し。今まであんまり気にしてなかったんですが、ボーカル有る無しでこんなに
EDの印象が変わるとは思いませんでした…やはりあった方が良いですね。
BGMに関しては良いと思うような曲も無かったけど場面に合っていたので問題無し。
結論としてはまさに一言に書いたとおり「地雷では無いが、凡作」ですかね。not onlyではない事に注意!(笑
とはいえ処女作(色々と曰く付きですが)としては決して悪くないレベルなんじゃないでしょうか?
次は変な話題を立てず、オリジナリティある作品を作って欲しいものです。
残念ながら人にお勧めするような作品とはいきませんが、
むしろ逆にこの作品をプレイした人に「遥かに仰ぎ、麗しの」をプレイして欲しいと思ったり。