クロハネ編のシナリオは非常によかった言わざるを得ない
まず、クロハネ編がこの作品を引き立てていると思う。一つの小国である白の国をめぐった二つの大国の赤の国と青の国による駆け引きや白の国の摂政のアインや護衛隊長のデュアの活躍、特殊な人形の存在などの設定が非常によく活かしきれていると思う。
また、シロハネ編は、本編中に過去の話として上で述べたクロハネ編が組み込まれ、全3ルートで構成されている。またクリア順がすでに決まっており、それに合わせて進めていくことになる。また、シロハネ編の世界ではクロハネ編で登場するアインが反逆者のような扱いになっているが、最終的にこれが真実とは異なることを演劇祭で証明していくところがカタハネの最大の特徴だと思う。群像劇形式なので、登場人物の描写もよく描かれていると思う。
笛さんの絵は文句なしの出来だと言える。また、観月あんみさんの歌うED曲がこの作品の締めを素晴らしいものにしていると言っても過言でないくらいいい曲だった。
体験版を手に入れられるサイトは限られているとは思うが、プレイして面白いと感じたのなら、プレイすることをお薦めします。ただし、回想シーン数は全部で9シーンで、その内6シーンは百合物なので、その手のジャンルがお好きでない方はスキップもしくはプレイ回避をした方がいいかもしれない。