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John doeさんのグリザイアの楽園 -LE EDEN DE LA GRISAIA-の長文感想

ユーザー
John doe
ゲーム
グリザイアの楽園 -LE EDEN DE LA GRISAIA-
ブランド
FrontWing
得点
84
参照数
1934

一言コメント

これまでの長所と少しの不満点

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

久々に時間を忘れて没頭できる作品でした。
特に話の最後であるブランエールは大きなインパクトは無いにしろ、細かな演出に感動しました。
自分が残念だと感じたのはボリュームが少ないこと。
これは恐らく多くの人が感じたとは思うのですが、10時間ちょっとでクリアできました。
1年くらいしか時間がなかったのは分かるのですが、やや残念でした。

次に、最後に余計な要素が多かった。
まずヒース・オスロの正体でしょうか、「フッフッフ。そのオスロはただのクローンじゃよ」的な展開はありといえばありなので言及はしませんが、その本物のオスロがあっけなさ過ぎた。
逆に雄二が規格外の化け物だったとも取れますが、まだ苦しいですね。

最後にエピローグ。
このままハーレムか一姫で締めるかなーと思いきやまさかのみちる。
オイオイオイオイオイってなりました。これは個人的にいただけない。
この作品はキャラの人気の差がそこまで開きすぎていないと思っているので、どのキャラが好きな人でも満足できるようにハーレムにしておけば良かったと思います。
シナリオ上でもたまたま妊娠したって理由ですから他のキャラのエンドを望んでいた人には理不尽極まりないのではないでしょうか?

そしてやっぱりもう一つ。
一姫の腕について。
これはエピローグで実は飾りだったと説明されているのですが、そもそもカプセルから出てきた時点で手に付けていましたし正直説明になっていません。
自分は小さな矛盾くらいは気にしないのでここは構わないのですが、そのせいで一姫関係のCGが全てマジックハンドで描かれたことに関しては許せません。
天音との再会の時とか涙が出そうになったのに軽く笑ってしまいましたし。

自分としては不満はこんなところです。
正直、最後の最後で要らないミソが付いたとも言えてしまう内容でしたが、良い点は山ほどありましたし(特にエンジェリック・ハウルの真相等)今回はタナトスとの絡みも面白かったです。
プロローグも短いなりに良くできていたので満足しています。

どんな形であれ、自分を楽しませて頂いたシリーズなのでこれで終わってしまうのは少し悲しいですね。