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Jastinさんのサクラノ刻 -櫻の森の下を歩む-の長文感想

ユーザー
Jastin
ゲーム
サクラノ刻 -櫻の森の下を歩む-
ブランド
得点
99
参照数
351

一言コメント

プレイし終えた気持ちを残しておきたいほど最高なシナリオでした。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

まず一言。最高のゲーム作ってくれてありがとうございました。
今までのどの作品よりも好きな作品になりかつ人生で一番プレイして良かったと心から思える作品だったと胸を張って言える素晴らしい作品でした。
"美"について、教えてくれてありがとう。

今終えた気持ちをどうしても自分のメモと残しておきたいほど最高な結末であった。
これを自分自身の中で終わらせるなんて本当に勿体ないぐらい素晴らしい。

特に4章は驚きが多かった印象。全体的の構成で見れば、5章は少し走りすぎていたかも、、
だけど、大きくマイナスにならないイメージ。
それでもどの章も、桁違いのクオリティであり、14000円で買えてしまうことが逆に申し訳ないほど
もっとこの作品は評価されるべきであるし、エロゲの枠を超えて正直文学、小説のように今回もすかぢ先生と読ませてもらって感謝しかない。

今回異質な気持ちになったことがあった。それは "これはエロゲなのか?"と思ったことだ。
エロゲをプレイしている気分はほとんどなく、ただひたすら 直哉と圭の物語を追うことが
楽しかった。
Hシーンとかもあったが、サクラノ刻では前作と大きく違い、性行為中も "シナリオ" に含まれているのがととても評価できる。普段自分は、シナリオが主体のゲームではHシーンはスキップしてしまうことが多いが、今回は全然飛ばしてしまう行為は絶対にあってはいけないことだとすぐに感じることができたぐらいに素晴らしい出来だと思っています。

また、珍しく現在の世界情勢、特に"日本"についてのリアルをそのまま描いたことは"「書くんだw」"と思ったが、それがある意味良い。自分はこういったリアル情勢を絡んでいる作品は好きだ。
なぜか?それはエロゲ=文学や小説のようである。という持論があるからだ。
だからこそ、すかぢ先生自身の言葉がキャラを通して伝わってきたというのは、すかぢ先生の実力なのだろうとすぐにわかった。

今回の作品は間違いなく、歴代でも最高傑作に並ぶ作品だ。
この業界を支えるメーカーとして、頑張ってほしい。
次回作が10年後ぐらいに出ると信じている。それまで自分は生き続けたい