百合ゲーの最高傑作。今のところ百合ゲーでは一番のお気に入り作品です。
『カタハネ』は主人公というのが存在せず、
様々な登場人物の視点で語られる群像劇という形を取った物語。
女の子同士の恋愛要素やHシーン有りのいわゆる百合ゲーと呼ばれる内容です。
舞台は中世ヨーロッパに似た世界。
最初はのんびりした生活と楽しい旅から始まり、
旅の途中での出逢い、旅を通して深まる登場人物同士の絆などが描かれるシロハネ編。
そして途中で急に挟まれる壮大なクロハネ編。
再びシロハネ編に戻り、エンディングへというのがシナリオの大まかな流れです。
一度エンディングにたどり着くと違う視点が追加されたりして、
初回プレイ時ではわからなかった様々な伏線や謎が明かされるという仕組みになってます。
シナリオは圧倒的にクロハネ編が面白いです。
白の国、赤の国、青の国という三国を中心に
様々な登場人物の思惑と陰謀が複雑に絡み合うのですが、
白の国の王女であり姫でもあるクリスティナと赤の国の人形エファの恋、
姫に仕えるアインとデュアの忠臣ぶり、
野望に燃え陰謀を張り巡らせる青の国のヴァレリー、
無邪気で愛らしいココなどが物語を盛り上げます。
優しさと残酷さが入り交じる世界観、
伏線を上手く使ったシナリオ、
魅力的なキャラ、
美しいCG、
様々な曲調の音楽、
そして百合要素、
どれを取っても素晴らしい出来。
百合要素を抜きにしても面白い作品なので、興味がある人はぜひプレイしてもらいたいですね。
注意点
このゲームは女の子同士の恋愛を描いた百合ゲーですが、
普通に男女のカップルも登場しますし、Hシーンもあります。
百合に男はいらないという人は避けた方が無難かもしれません。
(それだけでこのゲームをプレイしないのはもったいないと、個人的には思いますが)
ここから先は思いっきりネタバレが有ります。
未プレイの人は決して見ないで下さい。
(ネタ多め。半分冗談なので真面目に受け取らないでください)
クリスティナ・ドルン
姫様。
国を治める女王様としてはダメダメ。
大事なことはアインに任せっぱなしで、
女王様らしいことはほとんど何もしていない。
女王としての立場よりも色恋を優先し、結果的にデュアを死なせてしまい、
アインが白の国を守る為に頑張ってる間に、自分は愛しの人形と愛欲に溺れる日々(笑)
もう本当にダメダメな人なんだけど、なぜか嫌いになれない……っていうかすごく好き。
姫さまはあのエロい調律を一体どこで覚えたのか気になる。
エファ
普通に可愛いんだけど、
結果的に見れば姫さまと白の国を破滅に追い込んだ、傾国の人形と言えなくもない。
本人に決して悪気はないというところがまた……。
エファ……恐ろしい子。
アイン・ロンベルク
格好いいよね、アイン。
白の国はアイン一人のおかげで成り立っているといっても過言ではない。
姫さまがもうちょっと賢く立派な人だったら、
アインも一人であんな苦労しなくても良かったのになぁと思うけど、
最後はちょっとだけ報われて、ホッとした。
デュア・カールステッド
アイン共々、姫さまに忠節を尽くした苦労人。
報われる事はなかったけど、
本人は騎士として主君に忠節を尽くして死ねたのだから、ある意味幸せだったのかもしれない。
でも、もう少し幸せになれても良かったと思う。
アンジェリナ・ロッカ
クロハネ編の姫様に比べると、イマイチキャラが弱い。
安易に姫さまの生まれ変わりにしなかったのは良かった。
ベル
青姦好きだよね(笑)
Hシーンは昔と比べて随分とエッチになっちゃって、
「あの」姫様の影響を受けちゃったのかなと心配になる子。
人形と人間の寿命の違いを考えると、ちょっと切なくなる。
ココが傍にいれば大丈夫だとは思うけど。
ココ
カタハネ一の癒しキャラ。
全編通してココの存在には癒される。
本人は全く意識してないけど、
要所要所で大事な役割を務め、
ちゃんと約束もしっかりと果たせる優秀な人形。
ココがいなかったら、この物語は成り立たないというぐらいの最重要キャラ。
カタハネはココに始まりココに終わる。