古臭さが気にならないなら、やって損はない名作。長文はネタバレ控え目。
今は亡きスタジオエゴの IZUMO シリーズ 5 作品目。
ゲーム起動時に表示される 10 周年の字が哀愁を……っと、どうでもいい話でした。
RPG としては、ほぼ初代のシステムを踏襲。
そこそこの歯応えがある、ちょうどいい難易度に仕上がっています。
恒例の隠しボスは、おそらくシリーズ最強です。
シンボルエンカウントを採用したことで、不必要な戦闘は避けられるようになったのも GOOD 。
ただし、一部ステージが狭い所為で、敵を避けられない場所もあり、そこは不満だったかな。
ただ、戦闘システムはちょっと古臭さが気になる人も多いかも知れません。
私はこういう正統派コマンド RPG も大好きなのでとても楽しめましたが……。
シナリオも、良く出来ていたと思います。
初代と同じ、各章毎にヒロイン達のエピソードを掘り下げていく構成です。
七夕の物語をモチーフにしたメインシナリオ、
現代的な悩みに翻弄されるヒロイン達のシナリオ、
どちらもしっかりと作られており、深く感情移入しながら進めることが出来ました。
ただ……カヤノシナリオは…………
エンディングの直前までは良い話だったのに、どうしてああなった……(
CG は、立ち絵含めて、崩れているものが目立ちましたね。
整っているイベント CG については、相変わらず美麗です。
また、今まで以上にぬるぬると動くドット絵は必見と言ってもいいでしょう。
BGM は、今作の主な舞台が現代のアシハラノクニとなる為、
今までのシリーズの和風テイストなものとは、全く違う雰囲気のものが多くなっています。
ボス戦の曲などは、大変気に入りました。
まとめ。
今作はおそらく原点回帰を意識したのだと思います。
その為でしょう、どうしても古臭さというものが拭えないのですが、
それでも、やって損はない名作だと思います。 RPG として高い水準で完成している作品です。