登場人物の頭が悪いのは softhouse-seal の特徴（特長？）と言えるが、果たしてどこまで耐えられるか。
三人の姉と妹に家事を押しつけられ辟易している主人公が、
偶然、世界にルールを追加する力を手に入れ、
それを利用して姉妹にエッチなオシオキをしよう、という話。
良くも悪くも、いつもの（かつての？） softhouse-seal 作品である。
手軽な低価格ヌキゲーで、頭をカラッポにして楽しめるようなおバカなテイストの作品を所望しているのであれば、
きっと期待に応えてくれることだろう。
アニメーションや電波主題歌もなかなかのクオリティ。
なのだが、以下、個人的な所感。
ちょっと主人公の頭が残念過ぎやしないだろうか。
前述の「世界にルールを追加する力」は 10 回きりなのだが、
主人公はその場の勢いでまるで汎用性のないルールを追加していく。
まともに汎用性のあるルールは最初だけである。
挙句、再度同じルールでエッチを迫ろうとして断られ、しまった、などと言い出す始末。当たり前である。
また、ルールである以上、特に指定しなければ第三者にも効果は及ぶのだが、
主人公が対象を姉妹だといちいち明記する為、他の女の子とエッチすることもない。
他の女の子に手を出したのは最初だけである。
姉妹以外は眼中にないのかこのシスコンめ。
曖昧な内容を書かないことで、ルールが想定外に悪用されることを避けている、と言えなくもないが、
主人公がそこまで考えているフシは当然のように皆無。
もっと、先に敷いておいたルールが後のエッチに影響するだとか、
姉妹のついでに他の女の子にも手を出せるルールを追加するだとか、
そういった要素が欲しかった……。
せっかく設定はちょっとヒネってあるのに、
使い捨てるようにルールを設定していく所為で、凡庸な催眠モノのようなテイストになってしまっている。
いやまぁ softhouse-seal に何を期待しているのかという話ですけれども。
やっぱり設定を生かしきれていないヌキゲーはちょっと残念。